最新記事
ウクライナ戦争

ロシア軍、「大規模部隊による攻撃」に戦術転換...数百人規模の攻撃をウクライナが撃退、動画を公開

2025年4月18日(金)17時44分
ウクライナ戦争でロシアが方針転換

4月17日、ロシア軍は侵攻したウクライナでの戦闘で、数百人の部隊を含めた大規模部隊による攻撃に転換したことが分かった。ウクライナ・ドニプロで同日撮影(2025年 ロイター/Mykola Synelnykov)

ロシア軍は侵攻したウクライナでの戦闘で、数百人の部隊を含めた大規模部隊による攻撃に転換したことが分かった。ウクライナ軍南部作戦地域司令部が17日に動画を投稿した。

ロシアは侵攻開始後の2年超にわたって歩兵の小集団を送り込み、じわじわと浸透する戦術を進めてきたが、新たな戦術に切り替えた可能性を示唆している。

投稿された動画には、ザポロジエ地方の南部前線にあるいくつかの村の近辺で、ロシア軍の320人の兵士と40台の装甲車による攻撃が映し出されている。投稿によると、攻撃があったのは16日の夕方で、ロシア軍が大きな被害を受けて撃退するまで約2時間半続いたと主張している。

ロイターはこの主張の正確性を確認できなかった。

ウクライナ軍のボロシン報道官は、ここ数カ月のロシア軍の戦術について「5―7人程度の兵士が攻撃の準備をし、(対ドローンの)電子的な交戦装備のために通路を作り、歩兵の集団で可能な限り遠くまで進軍しようとした」と説明。ザポロジエの前線では、このような小規模の攻撃が通常は1日当たり10回程度あると指摘した。

ボロシン氏は、ロシア軍が13日にも大規模部隊による攻撃を実施したとして「突撃隊が任務を遂行し、わが国(ウクライナ軍)の陣地を占領しようとした」と語った。

ウクライナ国家警備隊のピブネンコ司令官は17日、東部ドンバス地方の主要都市ポクロフスク近郊にある別の前線で、装甲車と数百人の歩兵からなるロシア軍の大規模部隊を撃退したと語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:失言や違法捜査、米司法省でミス連鎖 トラ

ワールド

アングル:反攻強めるミャンマー国軍、徴兵制やドロー

ビジネス

NY外為市場=円急落、日銀が追加利上げ明確に示さず

ビジネス

米国株式市場=続伸、ハイテク株高が消費関連の下落を
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中