「平和で公正な社会はつくれる」----キング牧師の娘が語る「父とジミー・カーター」
A COURAGEOUS LEADER
結局、カーターの指導力は州知事時代も大統領在任中も、政界引退後でさえ「彼の遺産の負の部分を上回っている」とバーニスは言う。
「人は進化し、成長し、時代は変わる」
バーニスに言わせれば、南部の白人至上主義者の息子に生まれたカーターが黒人社会との交流を基に公民権運動の苦境を理解しようと決断したことは、その指導力の証しだ。
カーターも自分の父親も「勇気あるリーダーだった」と彼女は語った。「彼らは共に活動する仲間でさえ同意しないことを実践した」
「私たちは時に、貴重な絆を失いたくないばかりにおじけづいたり弱腰になったりするが、父もジミー・カーターも自分の良心に忠実だった」
キングは暗殺当時39歳、生きていれば今年1月15日で96歳だった。彼の功績をたたえる祝日で、1月の第3月曜日と定められたキング記念日が今年はトランプ政権2期目のスタートと重なったことを、末娘バーニスは亡き父からのメッセージと受け取っている。
「状況は皮肉にも父の『夢』を改めて思い起こさせる」
バーニスにとって、カーターの死は「彼が体現した(公正かつ人道的な社会という)価値基準をアメリカがじっくり考える」必要性を浮き彫りにする。
「キング牧師記念日にも私たちはアメリカの価値基準について再考することになるだろう。アメリカ社会をより公正かつ人道的にするのは国民一人一人の義務。例外などない」

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