【尹大統領独占インタビュー】戒厳令48日前に見せた焦り...「私にはもう十分な時間がない」

BALANCED REFORM NOW

2024年12月11日(水)15時10分
デブ・プラガド(ニューズウィークCEO)、ナンシー・クーパー(グローバル編集長)、マシュー・トステビン(シニアエディター)

労働改革では、出産を控えた人が仕事と家庭のバランスを取れるように、さらに柔軟な制度を実現する必要がある。医療改革では居住地にかかわらず、全ての母親と子供に医療サービスを提供することが重要だ。

年金は、これから親になる世代がいずれ退職を迎え、子供たちの未来を考えるときにも重要なものだ。そのため国民年金制度をより安定させる必要があり、実現すれば出生率の上昇につながるだろう。


──男女間の格差が拡大している問題はどのように解決できるか。

ジェンダーの問題は、韓国の産業が急速に発展したことの副作用によってもたらされたもので、出生率の問題に似ていると考えている。ジェンダー格差が深刻化している根本的な理由は過度の競争だ。女性は労働市場で差別されていると感じている。

韓国社会の行きすぎた競争を解決することが重要だ。例えば結婚や子育てが女性の昇進やキャリアの障害にならないような、よりよい環境づくりが必要になる。

それによってジェンダー格差と低い出生率の問題の両方を解決できる可能性がある。しかしこれは文化や社会の空気、特に韓国社会における男性の認識の問題でもある。

ジェンダーの問題は、女性や家族福祉の問題を担当する省庁だけでなく、文化を担当する省庁も対処すべき問題だと考える。文化体育観光省を含めた韓国政府全体が、例えばメディア(でのジェンダーの扱い)をはじめとして、韓国社会の空気を変えていかなければならないと思う。

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