最新記事
ウクライナ戦争

浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS攻撃の衝撃シーンをウクライナ無人システム部隊が公開

Ukrainian HIMARS Strike Destroys Russian Pontoon Bridge

2024年9月17日(火)18時15分
イザベル・バンブルーゲン
高機動ロケット砲システム「HIMARS」

高機動ロケット砲システム「HIMARS」(2023年8月、ポーランド・ラドム) Karolis Kavolelis-Shutterstock

<「攻撃準備のために集合していた」とされるロシア部隊にクラスター弾が襲い掛かる瞬間の映像が話題に>

ロシア・クルスク州への越境攻撃を続けているウクライナ軍が、同州を流れるセイム川にかかる浮橋の1つを、高機動ロケット砲システム「HIMARS」による攻撃で破壊したと発表した。

【動画】浮橋付近に集ったロシア兵たちをHIMARSで「一蹴」する衝撃シーン

ドローン(無人機)を専門とするウクライナ無人システム部隊が9月12日に公開した動画には、HIMARSから発射されたクラスター弾が、セイム川にかけられた仮設の浮橋を攻撃する瞬間とされる様子が映っている。

ウクライナ軍はこの戦争で米国から供与されたHIMARSを頻繁に使用している。標的となるのは多くの場合、ロシアの最新鋭の地対空ミサイルシステムだ。

ウクライナ北東部スームィ州と国境を接するロシアのクルスク州では、ウクライナが8月6日に部隊と装甲車を展開させて以降、激しい戦闘が起きている。ウクライナ軍はロシア領をすばやく掌握し、ロシア軍は慌ててウクライナ国内の前線にいた軍事資源を追加配備した。

ウクライナ無人システム部隊がテレグラムで発表したところによると、ウクライナ軍はクルスク州でHIMARSを使用し、「多数の敵兵を消滅させるための作戦を成功させた」という。

「敵のロシア部隊は、ウクライナ軍部隊が占領する陣地への攻撃準備のために集合していた」

ウクライナ無人システム部隊は、HIMARSによって、「前線だけでなく、敵地の後方奥深くにも効果的に攻撃を加えることで戦況を変え、勝利をいっそう引き寄せることが可能になった」と述べている。

本誌はこの映像の真偽を独自に確認することができず、ロシア国防省に電子メールでコメントを求めている。

米シンクタンク戦争研究所(ISW)は12日、ウクライナ戦争に関する最新分析の中で、ウクライナ軍は8月にもセイム川にかかるロシアの浮橋をいくつか攻撃していたと指摘した。

ウクライナ軍がクルスク州を侵攻するなか、ロシア軍はこれらの浮橋を重要な物資補給ルートとして使用していた。

ISWが12日に発表した分析によれば、ロシア当局はクルスク州に第106空挺師団の部隊を追加で送り込んだとされる。そして、「ロシア軍による現在の反撃と、ロシア国内における今後の対ウクライナ軍反攻作戦を支援するために、より経験豊富な部隊の投入が始まる可能性がある」という。

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 AI兵士の新しい戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月13号(1月6日発売)は「AI兵士の新しい戦争」特集。ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米12月雇用、予想下回る5万人増 失業率4.4%に

ワールド

NATOトップ、米国務長官と電話協議 北極圏安保の

ワールド

ベネズエラ、米との外交再構築を模索 米高官がカラカ

ビジネス

アトランタ連銀総裁「インフレ依然高すぎ」、FRBの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 8
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 8
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 9
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中