最新記事
北朝鮮

金正恩邸宅の「大規模解体」...背景には北朝鮮の「戦略変更」

2024年5月14日(火)12時40分
マイカ・マッカートニー
Micha Brändli-Unsplash

Micha Brändli-Unsplash

<解体後の施設は軍事目的に転用される可能性が高いという>

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が所有する邸宅の1つとされる施設で、複数の建造物が解体・撤去されたことが衛星写真で確認された。

【画像】金正恩邸宅の「大規模解体」...背景には北朝鮮の「戦略変更」

北朝鮮専門ニュースサイト、NKプロの報告書によれば、首都・平壌郊外に位置するこの邸宅は、金が冬期に利用する広大な宮殿のような複合施設。「おそらく4月21~25日に、主要な住居用建造物と付属構造物が取り壊されたとみられる」という。

金政権は軍の近代化や軍事施設の統合を進めている。今回の解体作業もその一環とみられ、解体後の施設は軍の管理下に置かれ、軍事目的に転用される可能性が高いと報告書は指摘している。

背景には、韓国との対立路線に舵を切った北朝鮮の戦略変更がある。金は今年1月の演説で、憲法を改正して韓国を「第一の敵国」と定めるよう主張。南北の協力や統一を推進する組織の解体を進めており、弾道ミサイルや核兵器の開発にも一段と力を入れている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イラン攻撃の成果誇示 核開発数十年遅ら

ワールド

IAEA事務局長、イラン核施設への査察再開が最優先

ビジネス

フジ株主総会、会社提案の取締役11人全員承認 ファ

ビジネス

伊モンテ・デイ・パスキのメディアバンカ買収提案、E
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 3
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 4
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 5
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 6
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    細道しか歩かない...10歳ダックスの「こだわり散歩」…
  • 9
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 10
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 10
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中