イスラム組織、イスラム勢力、イスラム聖戦...日本メディアがパレスチナ報道に使う言葉を言語学的視点から考える
このような言語の認知システムの特徴を考えると、人間の言語情報処理や解釈は自分にとって価値のあるものしか選択しないことに気づく。注意を向けるなら、それなりの効果や見返りが欲しくなるのは人間の認知システムの本質である。そして、その注意を引く認知的効果次第で「特定の要素や問題」への関心が高まったり下がったりする。
複雑な構造のようで極めてシンプルな話である。自分にとって身近で関心が持てる言葉にこそ価値を見出すこと、それが人間の求める情報と言葉の関係である。アラブ中東地域のさまざまな問題を伝える際に日本のメディアにもその「言葉の重さ」を理解してほしい。
現在、パレスチナ情勢は危機的な局面を迎えており、同時にアラブやイスラムに対する誤解や偏見も拡大している。また一方で、国連総会の停戦決議に棄権した日本政府の姿勢に対するアラブ人の厳しい見方も進んでいる。
日本とアラブ世界が迎えた 21 世紀とは、単なる 20 世紀の延長ではない。過去・ 現在・未来を同時に生きなければならない、「複合の世紀」なのだ。これまでの日本とアラブ世界の関係に関する議論が、過去中心、または未来中心の、どちらか片方の見解によってなされてきたとすれば、今後は、過去の中の未来、そして未来の中の過去を、同時に読み解こうと努力していかなければならないのだ。
 【執筆者】アルモーメン・アブドーラ
【執筆者】アルモーメン・アブドーラ
エジプト・カイロ生まれ。東海大学国際学部教授。日本研究家。2001年、学習院大学文学部日本語日本文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科で、日本語とアラビア語の対照言語学を研究、日本語日本文学博士号を取得。02~03年に「NHK アラビア語ラジオ講座」にアシスタント講師として、03~08年に「NHKテレビでアラビア語」に講師としてレギュラー出演していた。現在はNHK・BS放送アルジャジーラニュースの放送通訳のほか、天皇・皇后両陛下やアラブ諸国首脳、パレスチナ自治政府アッバス議長などの通訳を務める。元サウジアラビア王国大使館文化部スーパーバイザー。近著に「地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人」 (小学館)、「日本語とアラビア語の慣用的表現の対照研究: 比喩的思考と意味理解を中心に」(国書刊行会」などがある。
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