最新記事
寄稿

日本人にも喜ばれる訪日客向けの観光施策とは? 東京を魅力的な旅行先にするためにできること(デービッド・アトキンソン)

2023年7月24日(月)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載

とはいえ、こうしたアクティビティは、利用者のニーズに合わせて工夫しつつも、なるべく本来の形を維持して提供する必要がある。このバランスを取るのはなかなか難しい。

訪日外国人にも日本人にも東京の魅力を十分感じてもらうためには、それなりの投資が必要だ。旅行客が訪れたい場所とは、それとして「作り出される」べきものだからだ。

旅行先としての東京、生活の場所としての東京

究極的には、東京の最大の財産は、そこに生きる人々にある。したがって、東京の住民が世界の人々と、簡単かつ楽しくコミュニケーションを図れる工夫が必要だ。そのためには、観光業界は、多様な文化的背景を持つ訪日客を迎え入れる都内の観光地や事業者に対して、その負担を上回る経済効果をもたらす仕組みを作る必要があるだろう。

東京は、そのままでも極めて魅力的な旅行先だ。なぜなら、その最大の財産といえる人々が生活している場所なのだから。重要なのは、それをいかに持続可能なものにしていくかだ。


atokinson.jpgデービッド・アトキンソン
株式会社小西美術工藝社、代表取締役社長。 金融サービスコンサルティングの経歴を持ち、オックスフォード大学で日本学の修士号を取得している。ゴールドマン・サックス証券で様々な役職を経験し、成長戦略、観光、行政改革などに関連する政府の委員会の委員も務める。著書に『新・観光立国論』『日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義』(ともに東洋経済新報社)など多数。

翻訳/藤原朝子

※当記事は「TOKYO UPDATES」からの転載記事です。
logo_tokyoupdates.png

ニューズウィーク日本版 トランプの帝国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月10号(2月3日発売)は「トランプの帝国」特集。南北アメリカの完全支配を狙う新戦略は中国の覇権を許し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

クレディ・アグリコル、第4四半期は39%減益 一時

ワールド

台湾の追加防衛支出案、通過しなければ国際社会に誤解

ワールド

インド通貨、88.60─89.00ルピーまで上昇へ

ビジネス

UBS、第4四半期純利益56%増で予想上回る 自社
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 3
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 4
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 5
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 6
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 7
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 8
    最長45日も潜伏か...世界が警戒する「ニパウイルス」…
  • 9
    アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同…
  • 10
    ICE射殺事件で見えたトランプ政権の「ほころび」――ア…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 7
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 8
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 9
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 10
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中