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米政府に忍び寄るデフォルトの危機 株式から社会保障まで広範囲な影響、市民に及ぼす痛みは?

2023年5月25日(木)12時14分

社会保障給付に遅れも

6月2日には全米の退職者の約4分の1が銀行口座を確認し、社会保障給付金が振り込まれていないことに気付くかもしれない。振り込まれない給付金の総額は250億ドルに達する恐れがある。

6月2日には国防関係の契約業者に支払われるはずだった10億ドルなど、政府と契約している業者への支払いも停止する可能性がある。6月9日には200万人余りの連邦政府機関職員の一部で40億ドルの給与未払いが発生し、連邦政府からの10億ドルの給付を予定していた学校が資金不足に陥る可能性もある。また支払いの大幅な遅延が起きるかもしれない。

人々は入金漏れがないか銀行口座を監視する一方で金融業界も動向を注視するだろう。米国の信用力を巡る懸念から、生活のための貯蓄資産は価値が大幅に下落するかもしれない。

バイパルチザン・ポリシー・センターの経済政策担当ディレクター、シャイ・アカバス氏は「社会保障給付の入金が遅れる日々があり、別の日には確定拠出年金(401k)の運用資産評価額が20%下落する」とデフォルト後の生活を描いて見せた。

[ロイター]


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