最新記事
軍事

オーストラリア、30年代に最大5隻の原潜配備 米英と中国の影響拡大に対抗

2023年3月14日(火)10時00分
ロイター
サンディエゴ海軍基地に並ぶバイデン米大統領、アルバニージー豪首相、スナク英首相

米英豪首脳は3月13日、3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」において、オーストラリアに次世代原子力潜水艦を提供する計画の詳細を発表した。写真はバイデン米大統領、アルバニージー豪首相、スナク英首相ら。米太平洋艦隊の主要母港であるサンディエゴ海軍基地で撮影(2023年 ロイター/Leah Millis)

米英豪首脳は13日、3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」において、オーストラリアに次世代原子力潜水艦を提供する計画の詳細を発表した。インド太平洋地域における中国の影響力拡大に対抗する。

共同声明によると、バイデン米大統領、アルバニージー豪首相、スナク英首相が米太平洋艦隊の主要母港であるサンディエゴ海軍基地でいわゆるAUKUSプロジェクトの計画を承認。オーストラリアは2030年代前半に米バージニア級原潜3隻を購入するほか、必要に応じて追加で2隻購入することも可能という。

プロジェクトの最終段階では、英国の次世代設計に基づき米国の「最先端」技術を盛り込んだ「三国間開発」による次世代攻撃型原潜「AUKUS」を英豪で製造・運用する。

英豪の声明によると、新型原潜「AUKUS」は30年代後半に英国に引き渡され、豪州は40年代前半に受け取る計画。

また、米政府高官によると、今回の合意により米英の潜水艦が西オーストラリア州に配備され、オーストラリアの乗組員の訓練や抑止力の強化に貢献することになるという。米英は早ければ27年から豪に巡回駐留し、数年後には米潜水艦4隻、英潜水艦1隻に拡大するという。

バイデン大統領は、自由で開かれたインド太平洋に向けた3国共通の取り組みの一環だと強調。

スナク氏は「史上初めて3つの潜水艦隊が大西洋・太平洋を横断して協力し、今後何十年も自由な海を守ることになる」と述べた。

米政府高官によると、豪政府は米英の潜水艦生産・補修能力拡大に資金を拠出することに合意。

米政府は潜水艦の産業基盤に対する投資として、23─29年に計画している46億ドルに数百億ドルを追加することを検討しているという。豪政府からの拠出は全体の15%未満になる見通しだとした。

アルバニージー氏はオーカスで合意した原潜配備計画により、国内産業の能力拡大に4年間で60億豪ドルが投じられ、30年間で約2万人の直接雇用を創出する見込みだと述べた。

豪国防当局者によると、豪州の負担額は55年までに最大3680億豪ドル(2450億米ドル)になる見通し。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支

ワールド

エプスタイン文書追加公開、ラトニック・ウォーシュ両

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 3
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 4
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタ…
  • 5
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 6
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 7
    日本はすでに世界第4位の移民受け入れ国...実は開放…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    日本経済を中国市場から切り離すべきなのか
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中