最新記事

戦闘機

戦闘機F-35B、着陸に失敗し回転──パイロット緊急脱出の一部始終

Video of U.S. Pilot Ejecting During Slow-Motion Jet Crash Viewed 8.2M Times

2022年12月21日(水)18時51分
ジェームズ・ビッカートン
F-35BライトニングII

2018年、東シナ海に展開するワスプに着陸するF-35BライトニングII Michael Molina/U.S. Navy/Handout via REUTERS

<ゆっくりと垂直着陸するF-35BライトニングII。無事着陸と思いきや機体はバランスを崩し回転。そんな危機的状況から緊急脱出するパイロットの動画がネットで話題だ>

米軍の戦闘機・F-35BライトニングIIの着陸に失敗したパイロットが脱出する動画が、Twitter上で800万回以上再生されている。

この事件は、木曜日にテキサス州のフォートワース海軍航空基地共同予備基地の滑走路に着陸するために機体が降下しているときに発生した。

ネットに投稿された動画では、F-35Bが着陸する際に、接地後、機体が大きく回転している様子が見られる。

その後、パイロットは射出座席を作動させ、コックピットから投げ出された。7秒間ほどを空中で過ごし、パラシュートを開いて着陸した。

【動画】回転する戦闘機から緊急脱出するパイロット

国防契約管理局の広報担当者であるマシュー・モントゴメリーは15日、パイロットは念のため病院に運ばれたが、深刻な負傷はしていないようだと述べた。

F-35BライトニングIIは、統合打撃戦闘機の海兵隊仕様機で、短距離離陸と垂直着陸の能力を備えている。

ワシントンポスト紙によると、国防総省のパトリック・ライダー准将は、問題の航空機は製造元のロッキード・マーチンが所有するものだが、操縦していたのは「米国政府のパイロット」だと述べた。そのパイロットが米軍関係者であるかどうかは特定されていない。

地元メディアの取材に対し、近隣のホワイト・セトルメントの警察署長であるクリス・クックは、同署が海軍航空基地とロッキード・マーティンの両方から支援の要請を受けたと明かした。

「軍用機が基地に墜落し、パイロットが脱出したとの通報があった」

同署の警察官は現場の安全を確保し、隣接する道路の交通整理を行った。

ロッキード・マーティンは声明の中で、この事故を認めている。

「F-35Bがフォートワース海軍航空基地共同予備基地の共有滑走路に墜落したことは承知しており、パイロットは脱出に成功したと理解しています」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ロ軍、ドネツク州要衝制圧か プーチン氏「任務遂行に

ビジネス

日経平均は横ばい、前日安から反発後に失速 月初の需

ビジネス

午後3時のドルは155円後半で小幅高、円売りじわり

ビジネス

英、ESG格付け規則を28年施行へ 利益相反懸念に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 3
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 4
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 10
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中