最新記事

事故

離陸直後のボーイング機からタイヤが落下する事故...動画に一部始終が捉えられていた

2022年10月14日(金)17時35分
モニカ・アガルワル
ボーイング航空機

iwikoz6-iStock

<離陸したばかりの飛行機から、着陸用タイヤのうちの1つが黒煙をあげながら地上に落下する様子が撮影されていた>

ボーイング747型機を改造した貨物専用機の「ドリームリフター」から、離陸直後に着陸用タイヤ(重さ約100キログラム)が脱落する事故があった。この様子はカメラに捉えられており、タイヤが黒煙を上げながら地上に落下する様子がインターネット上に投稿された。

■【動画】離陸直後のボーイング機からタイヤが外れて落下する一部始終

アメリカの貨物専用航空会社であるアトラス航空が運航する「ドリームリフター」は、10月11日の午後2時14分(現地時間)にイタリアのターラント・グロッターリエ空港から離陸した。重さ180トンの同機が地上から浮上して間もなく、着陸用タイヤの一つが脱落したようだ。

動画には、離陸後の機体から、着陸用タイヤの一つが黒煙を上げながら滑走路脇の地面に落下していく様子が映っている。この動画がソーシャルメディア上で拡散されると、ユーザーからは整備士が飛行前のチェックを怠ったのではないかという声も上がった。

あるツイッターユーザーはこの動画について、「整備士をクビにすべきだ!!」とコメント。別の人物は、「たった今、ちゃんと着陸できた。安全に着陸できてよかった」と書き込んだ。

ボーイングが発表した声明によれば、同機は着陸用タイヤが脱落したものの、米サウスカロライナ州のチャールストン国際空港に無事着陸した。

不幸中の幸いで怪我人の報告はなし

ボーイングの広報担当者は、声明で次のように述べた。「アトラス航空が運航する貨物専用機『ドリームリフター』は今朝、イタリアのターラント・グロッターリエ空港で離陸時に着陸用タイヤ1つを失ったものの、先ほどチャールストン国際空港に無事に着陸した。当社は運航会社による調査に協力していく考えだ」

報道によれば、当局がターラント・グロッターリエ空港の近くにあるブドウ園で脱落したタイヤを発見した。この事故による怪我人は報告されていないということだ。

ボーイング747「ドリームリフター」は、ボーイング747-400型機を改造してつくられたもので、重量物の運搬に使用されている。初飛行は2006年9月で、乗客を運搬することはできない。

8月には、アラスカ航空の旅客機がエンジン部品の脱落で緊急着陸を余儀なくされた事故があったばかり。このときは乗客のひとりが撮影していた動画に、エンジンのカウリング(エンジンを覆う着脱式の金属製カバー)が外れて、内部がむき出しになった様子が映っていた。この損傷が明らかになったことで、パイロットがシアトル・タコマ国際空港に引き返し、無事に着陸していた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米セールスフォース、8─10月売上高が予想超え ク

ビジネス

米暗号資産融資セルシウス、被告創業者が詐欺罪認める

ビジネス

米アプライド、11─1月期の業績予想変えず 米半導

ビジネス

第2次トランプ政権で金融グローバル化はリセットへ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
2024年12月10日号(12/ 3発売)

地域から地球を救う11のチャレンジと、JO1のメンバーが語る「環境のためできること」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや筋トレなどハードトレーニングをする人が「陥るワナ」とは
  • 2
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説など次々と明るみにされた元代表の疑惑
  • 3
    【クイズ】核戦争が起きたときに世界で1番「飢えない国」はどこ?
  • 4
    JO1が表紙を飾る『ニューズウィーク日本版12月10日号…
  • 5
    NATO、ウクライナに「10万人の平和維持部隊」派遣計…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「IQ(知能指数)が高い国」はど…
  • 7
    健康を保つための「食べ物」や「食べ方」はあります…
  • 8
    混乱続く兵庫県知事選、結局SNSが「真実」を映したの…
  • 9
    なぜジョージアでは「努力」という言葉がないのか?.…
  • 10
    シリア反政府勢力がロシア製の貴重なパーンツィリ防…
  • 1
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 2
    エリザベス女王はメーガン妃を本当はどう思っていたのか?
  • 3
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える…
  • 6
    メーガン妃の支持率がさらに低下...「イギリス王室で…
  • 7
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖…
  • 8
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや…
  • 9
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説な…
  • 10
    黒煙が夜空にとめどなく...ロシアのミサイル工場がウ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中