最新記事

ロシア

「プーチンの『病気』は噂されているものより深刻だ」 ゼレンスキー大統領が発言

Zelensky Says Putin Has ‘Severe Disease’ That Poses ‘Threat To Our Country’

2022年6月30日(木)18時46分
ダニエル・オング
プーチンとゼレンスキー

ウクライナ東部紛争の収束を目指す4カ国首脳会談で同席したプーチン大統領とゼレンスキー大統領(2019年12月) Charles Platiau-REUTERS

<進行がんやパーキンソン病など何度も病気の噂が取り沙汰されてきたプーチンだが、ウクライナのゼレンスキー大統領によれば、彼の病気はもっとひどいという>

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、これまでに噂されてきたものよりも「もっと深刻な病」に侵されている──ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がこう語った。

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、プーチンの健康状態についてはさまざまな噂が囁かれてきた。血液のがん、パーキンソン病など、深刻な病気を患っているという話も繰り返し浮上している。ウクライナの情報機関を率いるキーロ・ブダノフ少将も、ロシア政府の複数の関係者から、「プーチンは2年以内に死亡する可能性が高い」という情報を得たと述べていた。

こうしたなか、ゼレンスキーは米NBCのインタビューの中で、自分はプーチンの健康状態に関する噂には興味がないと発言。だがプーチンは、ウクライナに脅威をもたらす「もっと深刻な病気」に侵されていると示唆した。

【映像】プーチン「重病説」を再燃させる「最新動画」──脚は震え、姿勢を保つのに苦労

「ウラジーミル・プーチンに何が起きているのか、私は知らない。でも彼ら(ロシア政府)は1つの深刻な病気を患っていると思う。噂されているよりも、ずっと深刻な病気だ。それはウクライナ国民への敬意がないという病気であり、彼らが我々の領土に対して侵した侵略と拷問という病気だ」とゼレンスキーは語った。インタビューの動画は、6月29日にメッセージアプリ「テレグラム」のゼレンスキーのチャンネルに投稿された。

ロシアを安保理から除外するよう要求

ゼレンスキーは、さらにこう続けた。「プーチンの周りにいる多くの人が、病に侵されている。高望みをしすぎる、理解力がない、国際法や人の命を軽んじるという病だ。彼らは国際法も人の命も、何とも思っていないのだ。これは我々の国に脅威をもたらす病気だ」

ウクライナでの戦闘は5カ月目に突入しており、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の推定によれば、6月26日までにウクライナの民間人の犠牲者は4731人にのぼった。

さらに27日には、ウクライナ中部ポルタワ州のショッピングモールが、ロシア軍によるミサイル攻撃を受けた。この攻撃により、28日の時点で少なくとも20人の死亡が報じられている。ミサイル攻撃があった当時、ショッピングモールには1000人あまりの民間人がいたという。

ゼレンスキーはウクライナの民間人に対する攻撃が増えていることを受け、国連安保理の緊急会合にビデオメッセージを寄せ、常任理事国であるロシアを安保理から除外するよう呼びかけた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

鉄鋼関税、2倍の50%に引き上げへ トランプ米大統

ビジネス

アングル:トランプ関税、世界主要企業の負担総額34

ワールド

トランプ米大統領、日鉄とUSスチールの「パートナー

ワールド

マスク氏、政府職を離れても「トランプ氏の側近」 退
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中