最新記事

フランス

フランス大統領選候補者ルペン、EU資金8500万円を不正使用か 検察が精査

2022年4月18日(月)12時10分
フランス極右政党「国民連合」のルペン党首

フランス検察は、大統領選で現職のマクロン大統領と争う極右政党「国民連合」のルペン党首とその党員がEUの資金を不正使用したと指摘した欧州不正対策局の報告書を精査していると明らかにした。写真はルペン氏。アビニョンで14日撮影(2022年 ロイター/Christian Hartmann)

フランス検察は17日、大統領選で現職のマクロン大統領と争う極右政党「国民連合(RN)」のルペン党首とその党員が欧州連合(EU)の資金を不正使用したと指摘した欧州不正対策局(OLAF)の報告書を精査していると明らかにした。

OLAFからは3月11日にこの報告書を受け取ったという。

ルペン氏は今月24日の大統領選決選投票でマクロン氏と対決する。

調査報道サイトのメディアパルトは16日、OLAFの報告書では、ルペン氏が党員らと公金14万ユーロを不正に使用し、流用額は総額61万7000ユーロに上ると報道。誰かが直接利益を得たとの指摘はないが、EU資金を人件費やイベント費に充てたことが問題視されている。

ルペン氏の事務所からはコメントを得られていない。

RN幹部はラジオ局ヨーロッパ1に対し「大統領選に介入し、ルペン候補を陥れようとするEUや欧州当局の企てに国民はだまされない」と語り、OLAFを相手に法的措置を取ったと明かした。

代理人はBFMテレビに対し、ルペン氏がOLAFの指摘を否定しており、まだ聴取も受けていないと説明。同氏も代理人もOLAFの報告書を目にしていないという。

ルペン氏はEU資金から不正にスタッフの給料を支払っていた疑惑を巡り、2017年から調査対象となっている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米韓が貿易協定に合意、相互・車関税15% 対米投資

ワールド

タイ財務省、今年の経済成長率予想を2.2%に小幅上

ビジネス

中国製造業PMI、7月は49.3に低下 4カ月連続

ワールド

米、カンボジア・タイと貿易協定締結 ラトニック商務
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 4
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 5
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 8
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中