最新記事

ウクライナ情勢

ロシア軍、ウクライナ東部で激しい砲撃 物資配給所で民間人4人死亡

2022年4月7日(木)11時23分
ウクライナ南東部のドネツク州でロシア軍の攻撃で廃墟となったアパート

ウクライナ南東部のドネツク州で6日、人道支援物資の配給所がロシア軍の攻撃を受け、少なくとも民間人2人が死亡、5人が負傷した。3月撮影(2022年 ロイター/Alexander Ermochenko)

ウクライナ東部のドネツク州で6日、人道支援物資の配給所がロシア軍の攻撃を受け、少なくとも民間人4人が死亡、4人が負傷した。東部の各都市にはロシア軍の激しい爆撃が行われている。地元当局者らが明らかにした。

また、ウクライナの鉄道会社によると、東部の駅にロケット弾3発が着弾し、複数の負傷者が出ているという。

ドネツク州のパブロ・キリレンコ知事は、砲撃を受けたという配給所の写真をインターネット上に公開。写真には、地面に横たわる女性2人のほか、足に重傷を負った人らが写っていた。

ロシアは、民間人を標的にしていないと主張している。ロイターは同知事の情報の真偽を確認できていない。

ロシア軍に包囲されている港湾都市マリウポリなど、南部でも砲撃や戦闘が報告されている。ロシアはマリウポリを制圧すれば、東部の親ロ派支配地域と2014年に併合したクリミアを陸路で結ぶことが可能になる。

東部ルガンスク州のガイダイ知事は、ルベジノエの町の6割をロシア軍が掌握したとし、同地域ではこの1日に81発の迫撃砲やロケット弾などによる攻撃があったと明らかにした。

同知事は、ロシアが避難ルートを寸断する恐れがあるとして「安全なうちに」脱出するよう住民に呼び掛けた。

こうした中、ロシア国防省は6日、ハリコフ地方にあるウクライナの燃料貯蔵施設をミサイルで破壊したと発表した。ロシア通信(RIA)が伝えた。

同地方の鉄道駅にあるウクライナの軍事装備品や外国の兵器も破壊したとしている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

スペイン首相が辞任の可能性示唆、妻の汚職疑惑巡り裁

ビジネス

米国株式市場=まちまち、好業績に期待 利回り上昇は

ビジネス

フォード、第2四半期利益が予想上回る ハイブリッド

ビジネス

NY外為市場=ドル一時155円台前半、介入の兆候を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中