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ロシア、デジタル版「鉄のカーテン」で西側SNS遮断 市民は抜け道経由で信頼できる情報にアクセス

2022年3月28日(月)14時00分

また、これまでとは違うインターネット・アドレス上でコンテンツを複製するミラーサイトや、テレグラム上のチャンネルを開設する報道機関も複数現れている。BBCは、「キエフ、またロシアの一部でクリアに受信可能な」周波数帯を用いた短波放送を再開した。

ラジオ・フリーヨーロッパ/ラジオ・リバティー(RFE/RL)のウェブサイトには、「私たちのアプリは検閲を回避するテクノロジーを搭載している」と表示されている。

第2次世界大戦中に英国空軍内でポーランド出身パイロットにより結成された部隊にちなんで命名された「スクワッド303」と呼ばれる国際的なプログラマー集団は、テキストメッセージやメッセージアプリ「ワッツアップ」、電子メールによって、誰でも反プーチンのメッセージをロシア国内の携帯電話に送信することを可能にしている。

RFE/RLのトーマス・ケント元社長は、他にも手段はあると言う。「音声データを添付したメール、知名度の低いソーシャルネットワークを利用したクローズドなメッセージンググループ、フラッシュメモリの密輸、無線や電話回線を使ったデジタルデータの送信」などだ。

公式ニュースを信頼しない高齢者も

サンクトペテルブルクで年金生活を送るマリナさん(71)は、ラジオを聴くことを習慣にしていたが、いくつかの局は停波に追い込まれてしまった。インターネットを使うのは苦手で、さまざまなニュースソースへのアクセスが難しくなってしまった。

子どもたちは「ワッツアップ」経由でニュースや動画を送ってくる。マリナさん自身は、ロシアや世界各国の時事問題も扱っているビジネス向けFM局に耳を傾ける。

姓を伏せることを希望しているマリナさんは、「この局は出来事をバランス良く報道していて、(国の)公式見解が少ない」と語る。「テレビはまだ観ているけれど、最近は公式ニュースをあまり信用していない」

(Rina Chandran記者、Angelina Davydova記者、翻訳:エァクレーレン)

[ロイター]


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