月に衝突するとみられる物体は「ファルコン9」ではなく、中国のロケットだった

『嫦娥5号T1』のロケット部分だと確信

グレイ氏は改めて分析を行い、「WE0913A」の新たな候補として、2014年10月23日に「嫦娥5号T1」の打ち上げに用いられた中国の衛星軌道運搬ロケット「長征3号C」を導き出した。「長征3号C」の軌道を遡ると、「嫦娥5号T1」の打ち上げから4日後の10月28日に「長征3号C」が月に接近していたという。

グレイ氏は「これらはすべて状況証拠にすぎない」としながらも、「2022年3月4日12時25分頃（協定世界時）に月に衝突しようとしている物体は『嫦娥5号T1』のロケット部分だと確信している」と結論している。

当初は、SpaceXの「ファルコン9」だと思われていた

SpaceX Moon Crash: Falcon 9 Rocket Crashing Into the Moon Will Collide March 4