最新記事

朝鮮半島

北朝鮮の金与正「韓国の姿勢次第で首脳会談も検討」

2021年9月27日(月)08時33分
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は25日、談話を発表し、韓国と北朝鮮が互いを尊重する姿勢を維持するなら南北首脳会談の実施を検討する用意があるとの考えを示した。2019年のハノイでの代表撮影。(2021年 ロイター)

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は25日、談話を発表し、韓国と北朝鮮が互いを尊重する姿勢を維持するなら南北首脳会談の実施を検討する用意があるとの考えを示した。朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。

与正氏は24日にも談話を発表。朝鮮戦争(1950─53年)の終戦に向けた正式協議を行う前に、北朝鮮に対する敵対姿勢を改め、二重基準を放棄する必要があると述べた。

25日の談話では「公平性と互いを尊重する態度が維持されてこそ南北間の円滑な理解が実現できる」と指摘。建設的な議論は、南北共同連絡事務所の再設置や南北首脳会談、終戦宣言といった問題を意義のある形で解決する機会を与えると説明した。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は21日に国連総会の一般討論演説で朝鮮戦争の終戦宣言構想を訴えた。

与正氏は「韓国国民の間に、硬直した南北関係をできるだけ早期に回復し平和的安定を実現したいという雰囲気が非常に強いと感じた」とし、「われわれも同じ思いを持っている」と語った。

韓国統一省は26日、与正氏の談話を歓迎する声明を発表。「こうした議論のためには、円滑で安定した意思疎通が重要であるため、まず南北間の通信線を速やかに復旧する必要がある」と述べた。

南北間のホットラインは北朝鮮側が応答しなくなったため、8月から運用されていない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・インド、新たな変異株「デルタプラス」確認 感染力さらに強く
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ハセット氏のFRB議長候補指名、トランプ氏周辺から

ビジネス

FRBミラン理事「物価は再び安定」、現行インフレは

ワールド

ゼレンスキー氏と米特使の会談、2日目終了 和平交渉

ビジネス

中国万科、償還延期拒否で18日に再び債権者会合 猶
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 6
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 7
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 8
    世界の武器ビジネスが過去最高に、日本は増・中国減─…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 7
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中