最新記事

ロシア

米英、ロシア連邦保安局メンバー7人に制裁 反体制派ナワリヌイ氏毒殺未遂巡り

2021年8月23日(月)09時28分
ロシアの反体制派の主導者ナワリヌイ

米国は英国と協力し、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏(写真)の毒殺未遂事件の容疑者に対して措置を講じると発表した。写真は昨年2月、モスクワで撮影(2021年 ロイター/Shamil Zhumatov/File Photo)

米国と英国は20日、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件に関与した疑いのあるロシア連邦保安局(FSB)のメンバーとされる男7人に制裁を科すと発表した。

共同声明で「われわれはロシアに対し、化学兵器禁止条約(CWC)を完全に順守するよう求める」とし、「化学兵器の使用を禁止する国際的な規範を維持する決意を固めている」とした。

英外務省は「制裁対象者はナワリヌイ氏毒殺を巡る計画または実行に直接的な責任がある」と指摘。「われわれはロシアの化学兵器使用が国際法に違反しているという明確なメッセージを送っている。透明性のある犯罪捜査が行われる必要がある」とした。

これとは別に、米国は化学兵器の研究やナワリヌイ氏暗殺計画に関与したとして別の当局者2人と4機関にも制裁を科した。

ロシア外務省のザハロワ報道官はソーシャルメディアで、「一方的な制裁は国連安全保障理事会で承認されておらず違法だ」と指摘。「ロシアは自ら課した国際的な義務に従って化学兵器の貯蔵庫を破壊した。北大西洋条約機構(NATO)加盟国、例えば米国について同じことは言えない」とした。

制裁対象者からのコメントは現時点で得られていない。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

欧州新車販売、8月はBYDが前年比3倍増 2カ月連

ワールド

米、コミー元FBI長官の起訴要求か トランプ氏が敵

ワールド

アップル、EUにデジタル市場法規則の精査要求 サー

ワールド

焦点:米同盟国のパレスチナ国家承認、トランプ氏のイ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
2025年9月30日号(9/24発売)

トヨタ、楽天、総合商社、虎屋......名門経営大学院が日本企業を重視する理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...「文学界の異変」が起きた本当の理由
  • 2
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 3
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市場、売上を伸ばす老舗ブランドの戦略は?
  • 4
    【クイズ】ハーバード大学ではない...アメリカの「大…
  • 5
    クールジャパン戦略は破綻したのか
  • 6
    週にたった1回の「抹茶」で入院することに...米女性…
  • 7
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 8
    トランプの支持率さらに低下──関税が最大の足かせ、…
  • 9
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 10
    9月23日に大量の隕石が地球に接近していた...NASAは…
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 5
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 6
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 7
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...…
  • 8
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 9
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市…
  • 10
    「ミイラはエジプト」はもう古い?...「世界最古のミ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中