最新記事

クリミア

ロシア、クリミア半島沖で「領海侵犯」の英駆逐艦に警告の砲爆撃

2021年6月24日(木)07時50分
ロシア軍機から撮影された英駆逐艦HMSディフェンダー

ロシアは黒海のクリミア半島沖で「領海侵犯」した英駆逐艦を追い払う目的で、警告のための砲撃と爆撃を行ったと発表した。写真はロシア軍機から撮影された英駆逐艦「HMSディフェンダー」とみられる、ロシア国防省が公開した動画からの静止画。ロシア国防省提供(2021年 ロイター)

ロシアは23日、黒海のクリミア半島沖で「領海侵犯」した英駆逐艦を追い払う目的で、警告のための砲撃と爆撃を行ったと発表した。

英国はロシア側の説明を否定し、砲撃は事前に伝えられていた訓練によるものだとの見解を示すとともに、爆撃も受けていないと主張。ただ駆逐艦「ディフェンダー」が、ウクライナの領海とみなす海域を航行したことを認めた。英国防省は声明で、ディフェンダーが「国際法に基づいてウクライナ領海を無害通航した」と述べた。

ジョンソン英首相の報道官は「ディフェンダーが砲撃された、あるいはロシア領海を航行したと言うのは、どちらも正しくない」と語った。

軍事専門家は、ロシアと英国のどちらの言い分が正確なのかは別にして、今回の件は西側とロシアの間でシーレーンを巡る対立がエスカレートしていることを物語ると指摘した。

ロシア外務省は、ディフェンダーの通航を「あからさまな挑発」と非難した上で、この問題で英国大使を呼び出すと表明している。

ロシアは2014年のクリミア編入によって、クリミア半島沿岸はロシアの領海になったと考えているが、西側は引き続きクリミアをウクライナの一部と定義し、ロシアの領海という主張を受け入れていない。

英海軍退役大佐のマーク・グレイ氏はロイターに「駆逐艦の航行はクリミア問題でロシアの対応の本気度を試す目的で実行された」と解説した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン戦争は2週目に、トランプ氏「無条件降伏」求め

ビジネス

アングル:欧州で若者向け住宅購入の新ビジネス、価格

ワールド

焦点:道半ばの中国「社会保険改革」、企業にも個人に

ワールド

昨年の関税合意実施を米と確認、日本が不利にならない
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗雲...専門家「イランの反撃はこれから」「報道と実態にズレ」
  • 2
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力空母保有国へ
  • 3
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 4
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 5
    【WBC】侍ジャパン、大谷翔平人気が引き起こした球場…
  • 6
    女性の顔にできた「ニキビ」が実は......医師が「皮…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    大江千里が語るコロナ後のニューヨーク、生と死がリ…
  • 9
    「みんな一斉に手を挙げて...」中国の航空会社のフラ…
  • 10
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 10
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中