最新記事

パンデミック

全米コロナ死者1日3000人突破近づく 来年4月までに累計53万人超えるとの予測も

2020年12月5日(土)13時01分

ロイターの集計によると、3日時点の米国の新型コロナウイルス新規感染者は21万3800人強、死者は2861人に達した。NYUウィンスロップ病院のロビーのようす。5月撮影(2020年 ロイター/Shannon Stapleton)

ロイターの集計によると、3日時点の米国の新型コロナウイルス新規感染者は21万3800人強、死者は2861人に達した。専門家は1日当たりの死者が近く3000人を突破する恐れがあると警鐘を鳴らしている。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は4日、NBCのニュース番組「トゥデイ」に対し、11月終盤の感謝祭の休暇中に米国内で多くの移動があったことを受け、今後2─3週間中に感染者の急増が見込まれるほか、クリスマスに向けた買い物や集まりが感染をさらに拡大させる恐れもあると予想した。

「ワクチンを巡りトンネルの終わりには明かりが見えてきたが、まだ到達したわけではない」とくぎを刺し、感染拡大抑制に向けた衛生上の措置を強化する必要があると強調した。

また前日に、英規制当局による米ファイザーの新型コロナワクチンのスピード承認を批判したことについては、英テレビ司会者の勝ち誇った口調での質問に反応したにすぎなかったと説明した上で、あのように対応すべきではなかったと述べた。

バイデン次期大統領は前日、ファウチ所長に現職にとどまり、次期政権の新型コロナ対策チームで首席医療顧問を務めるよう要請。ファウチ氏は快諾したと明らかにした。

バイデン氏はさらに、CNNとのインタビューで、就任後のコロナ対策として、連邦政府機関の施設内や、飛行機やバスなど各州間の移動でマスク着用を義務付ける方針を示したほか、100日間のマスク着用を国民に促すと表明した。

米ワシントン大学の保健指標評価研究所(IHME)の予測によると、米国の新型コロナ感染症による死者数は来年4月1日までに約53万0893人に達する見通し。

ワクチンが承認された場合、死者数は予測レベルから約1万─最大1万1000人減少する見通しである一方、マスクを着用する米国民が来週にも95%に増えれば6万6000人減少する可能性があるという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本のCEO
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月1日号(6月24日発売)は「世界が尊敬する日本のCEO」特集。不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者……その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、核施設の「深刻な損傷」認める 米攻撃で=ア

ビジネス

ステランティス、長期戦略計画の見直しに着手=新CE

ワールド

中台の歴史解釈巡る舌戦過熱化、頼総統の台湾「1つの

ビジネス

香港中銀が為替介入、ペッグ下限到達で12億米ドル売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 5
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 6
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 9
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 10
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 8
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中