最新記事

欧州

拘束中のベラルーシ野党指導者、国外追放逃れる 国境で自らパスポートを破る

2020年9月9日(水)10時32分

インタファクス・ウクライナ通信は、ベラルーシの野党指導者で行方不明になっていたマリア・コレスニコワ氏(写真)がパスポートを破り捨ててウクライナへ国外追放できないようにしたと伝えた。ベラルーシ・ミンスクで8月24日撮影(2020年 ロイター/Vasily Fedosenko)

ベラルーシの首都ミンスクで何者かに拘束され、行方が分からなくなっていた反体制派幹部のマリア・コレスニコワ氏が、国境付近に連行されて出国を迫られたものの、同氏がパスポートを破り捨てて国外追放を逃れたことが分かった。

コレスニコワ氏とともに拘束されていた反体制派幹部2人が、ウクライナの首都キエフで記者会見を開き、明らかにした。

それによると、2人はベラルーシ当局に拘束された後、国境付近でコレスニコワ氏と合流。3人は車で出国するよう命じられたが、「コレスニコワ氏が車中で自分のパスポートを見つけると、それを粉々に破って窓の外に投げ捨ててしまった。それから自らも窓から外に抜け出し、そのままベラルーシの国境に向かって歩いて行き、そこで再び拘束された」という。

ウクライナのゲラシュチェンコ副内務相はフェイスブックに、ベラルーシ当局がコレスニコワ氏を国外へ追放しようとしたが、同氏がこれを阻んだと投稿。コレスニコワ氏はベラルーシ領内にとどまっているとし、「同氏の命と健康はルカシェンコ・ベラルーシ大統領が責任を負っている」と指摘した。

ベラルーシの国境管理官はロイターの電話取材に「コレスニコワ氏は拘束されている」と述べたが場所は明らかにしなかった。

こうした中、ルカシェンコ大統領はロシアの記者団に対し、再選挙を実施する可能性を排除しないものの、自分が国家を災いに導いていると批判する反対派とはいかなる話し合いも行わないと述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア開発のコロナワクチン「スプートニクV」、ウイルスの有害な変異促す危険性
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず

・ハチに舌を刺された男性、自分の舌で窒息死


20200915issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

9月15日号(9月8日発売)は「米大統領選2020:トランプの勝算 バイデンの誤算」特集。勝敗を分けるポイントは何か。コロナ、BLM、浮動票......でトランプの再選確率を探る。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の弾道ミサイルは少なくとも2発、EEZ外に落

ワールド

北朝鮮が複数の弾道ミサイル、韓国大統領が4日から訪

ワールド

トランプ氏、米石油大手にベネズエラ投資を期待 「何

ワールド

ベネズエラ副大統領が大統領宣誓とトランプ氏、本人は
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...強さを解放する鍵は「緊張」にあった
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    2026年の節目に問う 「めぐみの母がうらやましい」── 韓国拉致被害者家族が見る日韓の絶望的な差
  • 4
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 5
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 6
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている…
  • 9
    松本清張はなぜ「昭和の国民作家」に上り詰めたのか…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 5
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中