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モーリシャスの観光産業、日本船の重油流出でコロナ被害に追い打ち

2020年8月13日(木)11時27分

インド洋に浮かぶモーリシャスの観光関係者らは、同国の沖合で7月25日に商船三井が運航する貨物船「わかしお」の座礁により重油が流出し、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている観光産業に対し、一段の被害が生じると懸念している。写真は11日、リビエールデクレオールの海岸で「わかしお」から流出した原油を掃除する準備をするボランティア(2020年 ロイター/Stephane Antoine)

インド洋に浮かぶモーリシャスの観光関係者らは、同国の沖合で7月25日に商船三井が運航する貨物船「わかしお」の座礁により重油が流出し、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている観光産業に対し、一段の被害が生じると懸念している。また、天然の海岸が汚染されれば、雇用が脅かされる可能性があるとしている。

昨年の観光収入は630億モーリシャスルピー(16億ドル)だった。

中銀は5月、過去2カ月だけでも観光減少により失った外貨が120億ルピーに達したと発表した。

あるカイトサーフィン業の経営者は、地元のガイドが最も大きな被害を受ける業種の1つと指摘。「漁民や地元に住むガイドらに大きな影響が出るだろう。極めて早期に事態を制御しなければ、ダイビングやシュノーケリング、イルカウォッチングなど、あらゆる部門が影響を受ける」と述べた。

「わかしお」は、同国南東沿岸のインド洋上で岩礁に衝突して座礁。6日に重油が流出し始めた。

7日には、ジャグナット首相が緊急事態を宣言した。

[ロイター]


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