最新記事

アメリカ政治

トランプ、独立記念日の演説で「過激な左派」打倒表明

2020年7月6日(月)10時36分

トランプ米大統領は4日の米独立記念日に行った演説で、「過激な左派」を打倒すると改めて表明した。写真は7月4日、ワシントンのホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria )

トランプ米大統領は4日の米独立記念日に行った演説で、「過激な左派」を打倒すると改めて表明した。

トランプ氏は、全米で続く人種差別への抗議デモに参加者の一部が、南北戦争時代に奴隷制度を支持した南部側の人物の銅像を撤去していることを念頭に「今権力を握るために過去についてうそを言おうとする人々が常に存在する。われわれの歴史を偽り、われわれに恥をかかせようとする人々が。彼らの目的は破壊だ」と非難した。

前日にも同氏はサウスダコタ州で、「怒り狂った暴徒」が歴史を抹殺しようとしていると主張し、自身を極左勢力に対する「防塁」になぞらえていた。

また同氏は、具体的な根拠を示さないまま、米国における新型コロナウイルス感染の99%は「全くの無害」だと指摘。パンデミックへの対応に批判が集まっているのをよそに、感染抑制失敗の責任は中国が負うべきだと強調した。

一方で同氏は、米国が年末よりも「ずっと前」に、新型コロナのワクチンもしくは治療法を手に入れることになるとの見方を示した。

大統領の演説後には、独立を祝う花火の打ち上げイベントが強行された。首都ワシントンのバウザー市長は、大観衆が集まるイベント開催は、公衆衛生当局が打ち出した感染防止のガイドラインに違反する恐れがあると警告していた。

ホワイトハウスの周囲では、政権に抗議するデモが行われ、一方でトランプ氏の支持者がデモ参加者に対抗して気勢を上げる場面が見られたが、両者の衝突があったとは伝えられていない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・イエス・キリストは白人から黒人に戻る?
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・「ベートーベン黒人説」の真偽より大事なこと
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...


20200707issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干

ワールド

アングル:欧州最大のギャンブル市場イタリア、税収増

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 10
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中