最新記事

北朝鮮ミサイル

北朝鮮、また飛翔体2発射 韓国軍「新型コロナウイルスで世界が苦境のときに非常に不適切」

2020年3月21日(土)13時00分

北朝鮮は21日朝、短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体2発を発射した。新型コロナウイルスの感染が世界で拡大する中、韓国軍は「非常に不適切な」行為と非難した。写真は新たな病院の起工式で演説をする金正恩氏。3月17日、平壌で撮影(2020年 朝鮮中央通信提供)

北朝鮮は21日朝、短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体2発を発射した。新型コロナウイルスの感染が世界で拡大する中、韓国軍は「非常に不適切な」行為と非難した。

北朝鮮が飛翔体を発射するのは3月2日、9日に続いて今年3回目。

韓国軍によると、飛翔体は日本時間午前6時45分─50分ごろ、平壌の北にある宣川郡から東に向けて発射された。日本の海上保安庁によると、日本の排他的経済水域(EEZ)外の海上に落下したとみられる。

韓国軍合同参謀本部は「北朝鮮によるこうした軍事行動は、新型コロナウイルスで世界が苦境に陥っているときに非常に不適切」とした上で、ただちに停止するよう求めた。

飛翔体の発射は、国会に当たる最高人民会議が平壌で招集されることを国営メディアが伝えてから数時間後のことだった。

人民会議は全国から約700人の代議員が集まるイベントで、新型コロナの感染が世界で広がる中で北朝鮮の強さをアピールする狙いがあるとアナリストは指摘する。

北朝鮮情報専門サイト「NKニュース」のレイチェル・ミンヨン・リー氏は今週、「もし開催するなら、コロナウイルスをコントロールできているという自信を示す格好の機会となる」とツイッターに投稿していた。

北朝鮮はこれまで新型コロナの国内感染を確認していない。一方、米軍高官は先週、感染者がいることを「確信している」と述べている。

*内容を追加しました。

[東京/ソウル 21日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20200324issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月24日号(3月17日発売)は「観光業の呪い」特集。世界的な新型コロナ禍で浮き彫りになった、過度なインバウンド依存が地元にもたらすリスクとは? ほかに地下鉄サリン25年のルポ(森達也)、新型コロナ各国情勢など。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国国防相、「弱肉強食」による分断回避へ世界的な結

ビジネス

ブラックストーンとTPG、診断機器ホロジック買収に

ビジネス

パナソニック、アノードフリー技術で高容量EV電池の

ワールド

タイ、通貨バーツ高で輸出・観光に逆風の恐れ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中