最新記事

選挙

イラン国会選挙、強硬派が圧勝 投票率はテヘラン25%と1979年以降最低

2020年2月24日(月)12時00分

21日に投票が行われたイラン国会選挙は最高指導者ハメネイ師に近い強硬派が圧勝。ただイラン内務省の23日の発表では、投票率は1979年のイスラム革命以降で最低となり、ハメネイ師はイランの敵が新型コロナウイルスの脅威を誇張し、有権者の投票を抑制したと主張した。写真は21日、テヘランの投票所の様子。Nazanin Tabatabaee/WANA (West Asia News Agency)提供(2020年 ロイター)

21日に投票が行われたイラン国会選挙は最高指導者ハメネイ師に近い強硬派が圧勝した。ただイラン内務省の23日の発表では、投票率は1979年のイスラム革命以降で最低を記録。ハメネイ師はイランの敵が新型コロナウイルスの脅威を誇張し、有権者の投票を抑制したと主張した。

核合意を巡る米国との対立や国民の不満が強まる中、今回の国会選の投票率は政権への支持を占う試金石とみられていた。

イランの内相は、テレビ放送された記者会見で「全国の投票率は42.57%、テヘランは約25%だった」と述べた。2016年の国会選の投票率は62%、12年は66%だった。

強硬派は首都テヘラン市で30議席を獲得。ガリバフ元テヘラン市長がトップ当選を果たした。革命防衛隊の元司令官でもあるガリバフ氏は、新国会で議長に就任するとの見方が強まっている。

投票日の21日に「宗教上の義務」だとして投票を呼び掛けていたハメネイ師は23日、イランの敵が新型コロナウイルスに関する「ネガティブな宣伝工作」を仕掛けたことが投票率の低さにつながったと非難した。

イランでは投票の2日前に初の新型ウイルス感染者が確認された。これまでにテヘランを含む4都市で43人の感染が確認されている。また8人が死亡しており、震源地の中国以外では死者数が最多となっている。

イラン国会は外交や核政策に大きな影響力を持たないが、強硬派が圧勝したことで同派が来年の大統領選に向け弾みをつける可能性があるほか、外交政策の強硬化につながる可能性もある。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20200225issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月25日号(2月18日発売)は「上級国民論」特集。ズルする奴らが罪を免れている――。ネットを越え渦巻く人々の怒り。「上級国民」の正体とは? 「特権階級」は本当にいるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

宇宙船オリオン、4人乗せ地球に無事帰還 月の裏側を

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中