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トランプ弾劾

退屈過ぎる弾劾裁判だが、裁かれるべきはトランプの行動の是非

2020年1月28日(火)15時30分
ジム・ニューウェル(スレート誌政治記者)

それでも共和党は、新しい証拠が出てくることを全面的に阻止したい。だからこそ、21日に12時間もの時間を費やして、新しい証人の招致を求める民主党の主張を退けたのだ。新しい情報が明らかになれば、民主党の主張がもっと新鮮なものになりかねない。

民主党が新しい情報を得ることを阻止しておいて、民主党の主張には新しい情報がないと印象付ける──これが共和党の描く戦略なのである。

「新しい根拠を示せないまま、長時間訴え続けただけでは(民主党は)勝てない」と、マイク・ブラウン共和党上院議員は筆者に語った。

なるほど。しかし、既に民主党が提示した証拠に記されているトランプの行動についてはどう考えるのか。あくまでも大統領罷免の是非は、トランプがウクライナ問題でアメリカ大統領としての義務を立派に果たしたかどうかで決まるべきだ。

©2019 The Slate Group

<本誌2020年2月4日号掲載>

【参考記事】トランプ弾劾はあり得なさそうで、実はあり得る
【参考記事】トランプ弾劾に立ちはだかる上院「3分の2」の壁

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