最新記事

映画

『ライオン・キング』のパクリ疑惑が、実写版大ヒットで再燃中

WHO IS ‘KIMBA THE WHITE LION’?

2019年7月30日(火)17時00分
ジャニス・ウィリアムズ

全米公開に先立つ記者発表には声を担当したスターやクリエーターらが勢ぞろいした ALBERTO E. RODRIGUEZ/GETTY IMAGES FOR DISNEY

<手塚治虫の『ジャングル大帝』と類似点が多過ぎ──94年のアニメ版公開時の批判が再浮上した>

「超実写版」と銘打たれたディズニーのリメーク版『ライオン・キング』(日本公開は8月9日)は、批評家の折り紙付きの出来。7月19日に全米公開され、翌20日までに興行収入1億8000万ドルを突破したと、バラエティー紙が伝えた。

だが94年公開のアニメ版と並ぶ大ヒットの陰で、アニメ版公開時にも取り沙汰されたパクリ疑惑が再浮上している。

アニメ版は公開時に、手塚治虫のテレビアニメ『キンバ・ザ・ホワイト・ライオン(日本でのタイトルは『ジャングル大帝』)』のパクリだと批判され、物議を醸した。

「漫画の神様」と呼ばれた手塚はアメリカでも人気を呼んだテレビアニメ『アストロ・ボーイ(日本では『鉄腕アトム』)』の生みの親でもある。テレビアニメ『キンバ・ザ・ホワイト・ライオン』はアメリカでは66年9月にNBCが放映を開始。その後70~80年代にも他局で放映された。子供時代にこの番組を毎週楽しみにしていた人はアメリカにも多く、ディズニーアニメ『ライオン・キング』を見て、類似点の多さに怒ったのだ。

実写とCGを織り交ぜたリメーク版の公開で、当時の議論が蒸し返されている。

ディズニー作品と同様、手塚作品の舞台もアフリカのサバンナを思わせる架空の王国だ。ディズニー作品では主人公のシンバの父親ムファサが殺されるが、手塚作品の主人公キンバ(日本版ではレオ)も父親が殺された後に生を受ける。

手塚作品の悪役クロー(日本版ではブブ)はディズニー作品の悪役スカーとそっくり。どちらも黒いたてがみを持ち、左目に傷痕がある。違いは、クローは左目がつぶれているが、スカーはつぶれていない点だけだ。

手塚プロの「大人の対応」

クローは2頭のハイエナを子分として従えているが、スカーの子分も3頭のハイエナ。ディズニー作品ではサイチョウのザズーがシンバのお守り役を務めるが、手塚作品ではオウムのポーリー(日本版ではココ)がいつもキンバの側にいる。

一番似ているのは、ディズニー作品でシンバの亡き父親が雲の中に現れ、シンバを勇気付ける場面かもしれない。手塚作品にも同様の場面がある。

もっとも、主人公の名前シンバとキンバは似ているものの、パクリとは決め付けられない。シンバはスワヒリ語でライオンを意味する言葉だからだ。

ニュース速報

ビジネス

10日間で第2弾の緊急対策=新型ウイルスで安倍首相

ワールド

米とASEAN首脳の会合延期、ウイルス感染拡大で=

ワールド

韓国の感染ペース最悪、国民に外出控えるよう呼びかけ

ビジネス

中国の景況感、2月は過去最低 新型ウイルスの影響あ

MAGAZINE

特集:AI時代の英語学習

2020-3・ 3号(2/26発売)

自動翻訳はどこまで実用的か? AI翻訳・通訳を使いこなす英語力とは

人気ランキング

  • 1

    ユナイテッド航空、新型コロナウイルス感染拡大めぐり東京・大阪・ソウル・シンガポール発着便を停止

  • 2

    世界経済を狂わせる新型コロナウイルスの脅威──最大の影響を受けるのは日本

  • 3

    遂に「日本売り」を招いた新型肺炎危機──危機を作り出したのはウイルスでも政府でもなくメディアと「専門家」

  • 4

    新型コロナウイルス、感染ショックの後に日本を襲う4…

  • 5

    新型コロナウイルス最大の脅威は中国政府の隠蔽工作

  • 6

    新型コロナウイルスをめぐる各国の最新状況まとめ(2…

  • 7

    新型ウイルスは段ボール、プラスチックの表面で2時間…

  • 8

    新型コロナウイルスはコウモリ由来? だとしても、…

  • 9

    新型コロナウイルスをめぐる日本国内の最新状況まと…

  • 10

    徹底したウイルス対策実施のシンガポール 他国が真…

  • 1

    「部外者」には分かりにくい、日本の見えないマナー違反

  • 2

    遂に「日本売り」を招いた新型肺炎危機──危機を作り出したのはウイルスでも政府でもなくメディアと「専門家」

  • 3

    マスク姿のアジア人女性がニューヨークで暴行受ける

  • 4

    感染者2200万人・死者1万人以上 アメリカ、爆発的「イ…

  • 5

    new-style(新型)coronavirus, stay reki(渡航歴)…

  • 6

    アメリカから帰国した私が日本の大手航空会社の新型…

  • 7

    新型コロナウイルスはコウモリ由来? だとしても、…

  • 8

    中国人女性と日本人の初老男性はホテルの客室階に消…

  • 9

    国民の命は二の次か? 武漢パンデミックを後追いす…

  • 10

    「送料無料」でも楽天はアマゾンに勝てない あえて…

  • 1

    「歯肉から毛が生えた」という女性の症例が世界で初めて報告される

  • 2

    一党支配揺るがすか? 「武漢市長の会見」に中国庶民の怒り沸騰

  • 3

    ヒヒにさらわれ子どもにされた子ライオンの悲劇

  • 4

    マスク姿のアジア人女性がニューヨークで暴行受ける

  • 5

    新型コロナウイルスはコウモリ由来? だとしても、…

  • 6

    夜間に発電できる「反ソーラーパネル」が考案される

  • 7

    「部外者」には分かりにくい、日本の見えないマナー…

  • 8

    「武漢はこの世の終末」 チャーター機乗れなかった米…

  • 9

    BTSと共演した韓国人気子役がYouTubeで炎上 虐待さ…

  • 10

    文在寅を見限った金正恩......「新型コロナ」でも問…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月