最新記事

気候変動

熱波に見舞われたロンドン、エアコンのない地下鉄は危険な高温に

On The Hottest Day Of The Year In London, Passengers Only Ride Air-Conditioned Tube Lines

2019年7月26日(金)13時10分
イソベル・バンハーゲン

ロンドンの地下鉄利用客はエアコンの効かない車内にうんざり(画像は2015年7月) Paul Hackett-REUTERS

<今週、西ヨーロッパ各地で過去最高気温を観測。エアコンが普及していないイギリスでは鉄道の利用を避けるよう呼びかける鉄道会社も>

穏やかな気候で雨も多いロンドンでは、エアコンはあまり普及していない。しかし今週25日、ロンドンでは7月の過去最高気温38.1度を観測。イギリスではこの一週間、全国的に高温に見舞われ、ロンドンでは通勤客がエアコンの効いた場所に逃げ込んでいる。

ロンドン交通局(TFL)は利用客に水を持ち歩き、地下鉄車内にはあおぐ扇子などを持参するよう呼び掛けている。エアコンが装備されていない地下鉄では、高温が危険なレベルに達する可能性があるためだ。乗換案内アプリ「Citymapper(シティマッパー)」は、新たにエアコンの効いた地下鉄で移動できるルートを紹介する機能を開始した(ロンドン地下鉄でエアコンが装備されている路線は約40%)。市民はこの機能をありがたがっている。



ツイッターユーザーの@geofftechは今週、エアコンの効いた地下鉄だけの路線図を作成し、ツイッターで共有した。「ロンドンは今日が33度、明日が34度、そして木曜(25日)が37度だって‼ 去年作ったエアコン地下鉄路線図を共有するので、リツイートしてくれ」



ロンドンで最も混雑するセントラルラインは、路線が古く、工法が適合しないためエアコンが装備されていない。イギリス鉄道網のほとんどを管理するネットワーク・レールのニック・キングは、BBCラジオの朝の番組「トゥデイ」に出演し、同社が38度以上の気温で運行する想定にはなっていないと話した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米財務長官、AI半導体「ブラックウェル」対中販売に

ビジネス

米ヤム・ブランズ、ピザハットの売却検討 競争激化で

ワールド

EU、中国と希土類供給巡り協議 一般輸出許可の可能

ワールド

台風25号がフィリピン上陸、46人死亡 救助の軍用
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 6
    高市首相に注がれる冷たい視線...昔ながらのタカ派で…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【HTV-X】7つのキーワードで知る、日本製新型宇宙ス…
  • 10
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中