最新記事

米人種差別

【動画】アラブ系店員に「英語を話せ」と言って全米にさらされた男

Video: Macy's Shopper Rails Against 'Arabs & Democrats'

2018年12月27日(木)18時00分
ベンジャミン・フィアナウ

大手百貨店メイシーズのテキサス州の店舗で暴言を放った男。動画の撮影者が提供。Screenshot: @rickyy_____ Twitter

<店員がアラビア語を話したことに腹を立てた男の動画が全米に拡散している>

テキサス州ダラスにある米百貨店大手メイシーズで、白人の男性がアラブ人差別の言葉を連発する様子を映した動画がツイッターに投稿され、再生回数が300万回を超える騒ぎになっている。

きっかけは些細なことだった。クリスマスイブのこの日、マイケルコースの店で女物のバッグを購入した男性は、プレゼント用の包装を要望した。特別な包装は有料で、しかも別の階に行かなければできないと断られてから男性は苛立ちはじめた、とヤフー・ライフスタイルは報じる。

その後男性は、ショップの女性店長がレジ奥にいた従業員とアラビア語で会話したことに陰口を叩かれたかのように腹を立て、「英語で話せ」「自分の国に帰れ」と悪態をつき始めた。周囲に集まった買い物客が男性を非難すると、「私がいるのはアメリカだ。英語を話してくれ、と頼んだだけだ」と言い張った。

ツイッターのこの動画を撮影したリッキー(@rickyy_____)によると、男性はずっと態度が悪かった。だが男性が人種差別的なことを言い始めると、客が周りに集まり始めたという。

英語に訛りのある女性店長の味方をする客と、彼らにも「アラブ人と民主党員はみんな国に帰れ」と毒づく男性の動画は、その日の午後にツイッターに投稿され、今も拡散中だ。

「いったいどこまでアラブ人が増えるかわかったもんじゃない」と、男性は言った。「アラブ人」に加勢する客たちのことは「スノーフレーク」(左派に対する蔑称)と罵った。

口論に割って入った男性客は、すべてがテレビのリアリティ番組かドッキリ番組だったらよかったのに、と言った。彼が男に、アラビア語が分からないのになぜ店長と従業員が男性の陰口を言っていたと分かるのか尋ねると、男は「それは分からない」と言ったという。

(翻訳:河原里香)

ニューズウィーク日本版 ISSUES 2026
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは156円前半へ上昇、上値追いは限定

ビジネス

中国、25年の鉱工業生産を5.9%増と予想=国営テ

ワールド

中国、次期5カ年計画で銅・アルミナの生産能力抑制へ

ワールド

ミャンマー、総選挙第3段階は来年1月25日 国営メ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    【銘柄】「Switch 2」好調の任天堂にまさかの暗雲...…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中