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アメリカ政治

米中間選挙、ハリウッドが描く「反トランプ作戦」のシナリオとは?

2018年11月1日(木)16時00分

セレブの活動は効果的か

セレブによる活動が選挙に与える影響は不透明だ。ヒラリー・クリントン氏の敗北を受けて、ハリウッドのスターがジェットで駆けつけては、誰に投票すべきか説いたせいで、逆にうんざりした有権者もいたのではないか、という疑問も生まれていた。

今回、選挙戦略担当者は、セレブたちを彼らが住む州選挙に向かわせている。そこであれば、住民や地元の問題を知っており、候補者の知名度アップにも貢献できるからだ。

「地元の選挙であれば、セレブとしての名声があり、候補者や選挙と実際に関係ある人たちが、マイナスに働くとは思えない」。タレント事務所ICMパートナーズの上級政治ストラテジストで、ICMポリティクスの創設者でもあるハンナ・リンケンホーカー氏は語る。

テイラー・スウィフトさんと人気ポップ歌手リアーナさんは今月、有権者登録を行うよう公開の呼びかけを行った。

ハリウッドの活動家は、有権者登録が実際の投票につながるかどうか効果を測定する必要がある、と語るのはメディア企業エンデバーの政府対策担当副社長を務めるエイモス・ブハイ氏だ。

エンデバーは今月ナッシュビルで、セレブたちが有権者を期日前投票所に誘う超党派イベントを開催した。この主催者は、このイベントによって、どれくらい多くの人々が実際に期日前投票に行くかを見極めたいと考えている。

「これが成功すれば、2020年(の大統領選挙)にはこうした動きが広がるかもしれない」とブハイ氏は語った。

(翻訳:エァクレーレン)

Lisa Richwine

[ロサンゼルス 11日 ロイター]


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