じつは、フランスでもゴルフは決してマイナーではない。2016年の統計では、連盟への選手登録数は40万人、ラグビーや水泳、自転車よりも多い7番目のスポーツだ。コースもフランス本土だけで620ほどある。パリのディスニーランドにもゴルフ場が併設されているし、ロンシャンやサンクルーの競馬場では、内馬場が打ちっぱなしの練習場になっている。
しかし、それでもゴルフの試合がテレビで中継されることはなく、一般向けの新聞では「クラブとは、白い小さな球を叩くもので、木、鉄とパターがある」という説明が必要で、「フェアウエー」「ティー」「クラブ」「バンカー」などの用語にも解説をつけなければならない。
いったいこの矛盾はどこから来るのだろうか。
やはり最後の「金持ちのスポーツ」というところがカギではないか。かつては、執務室にさりげなく馬術の道具をおくのがステイタス・シンボルだったが、いまはそれがゴルフクラブに取って代わられている(実際にやっているのかどうかは別だが)。
庶民にとっては、関係ない世界の出来事なのだ。それでも馬術には、伝統文化の香りがするし、オリンピックでも長々と中継される。だが、ゴルフはまだ英米文化の輸入の域を脱していないようだ。
今年のライダーカップは、ヨーロッパが2大会ぶりに勝利を奪還したが、歓喜に湧く12人の選手の中にフランス選手はいなかった。主催国のゴルファーが参加しなかったのは歴史上はじめてである。

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