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一帯一路

汚職容認に借金漬け? アフリカ諸国への融資批判に中国が反論

2018年9月7日(金)10時15分

中国のアフリカ支援に対しては、アフリカ諸国を借金漬けにするとの批判も出ている。習国家主席は3日、アフリカ諸国に対する総額600億ドルの支援を発表した。

米国務長官だったティラーソン氏は3月、アフリカ諸国は中国から融資を受ける際に自分たちの主権を奪われないよう警戒すべきだと訴えた。

しかし中国の政府高官は今回の首脳会合開催前に、中国は「債務の罠」外交を行っていないと反論。中国政府アフリカ事務特別代表の許鏡湖氏は4日、中国はアフリカの開発を支援しているのであって、借金を増やしているわけではないと述べた。

中国共産党の機関紙、人民日報の海外版は1日、債務や新植民地主義への懸念を口実に中国とアフリカの協調を壊そうする動きがあるとの社説を掲載した。

アフリカ諸国からは、中国は支援の条件が全般に良く、欧米よりも支援に前向きだとの声が上がっている。

ガボンの当局者はロイターの取材に「中国の対アフリカ支援の仕組みは最も柔軟性が高い」と指摘。中国がアフリカ諸国に返済不可能な債務を負わせているという主張は「不公正だ」と非難した。

(Ben Blanchard記者)

[北京 5日 ロイター]


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