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マレーシアで10代中心の麻薬乱交パーティー摘発 犯罪組織がSNSで参加者募る

2018年7月10日(火)21時15分
大塚智彦(PanAsiaNews)

麻薬乱交パーティーに参加していた少女たち @bernamadotcomのツイッターより

<東南アジア有数の国際都市として成長著しいマレーシアのクアラルンプールだが、一方では若年層に広がる薬物汚染が問題になっている>

マレーシアの首都クアラルンプール市警本部は7月9日、市内のコンドミニウムの部屋を借りて開かれていた若者らのパーティーを一斉に摘発、68人を麻薬所持などの容疑で逮捕したことを明らかにした。

地元紙「ニュー・ストレート・タイムズ」などが一斉に伝えたもので、パーティーでは薬物の他にアルコールも提供され、大半が10代の若者で室内での「自由恋愛」も認める麻薬乱交パーティーだったという。

パーティーの連絡、参加者募集などは全てインスタント・メッセージのアプリが使われていた。

市警本部では引き続き逮捕した若者の事情聴取を進めるとともに、パーティーを主催した犯罪組織や麻薬の入手先などに関しても取り調べを続けている。

逮捕者の最年少は14歳の少女

9日の記者会見で市警本部のマズラン・ラジム本部長は、7月3日と6日にクアラルンプール市内のセイロン通り、アンパン通りにあるコンドミニウムで開かれていた若者のパーティー会場に、寄せられた情報を基に踏み込んだことを明らかにした。

セイロン通りのコンドミニウムでは7月3日午後5時45分ごろ、室内にいた男性9人、女性6人の15人全員を拘束。尿検査の結果全員の薬物使用が認められたため麻薬使用容疑で逮捕した。男性には4人のタイ人、女性には2人のインドネシア人が含まれていたという。

さらに室内からは睡眠導入剤のエルミン4000錠、合成麻薬のエクスタシー19錠、麻酔薬の一種ケタミン2グラムなどを押収した。

さらにアンパン通りのコンドミニウムには7月6日午後5時15分ごろ、複数の部屋に警察官が踏み込み、男性29人、女性24人の計53人を同じく麻薬使用容疑などで逮捕した。女性の中には最年少者として14歳のインドネシア人少女もいた。

部屋からはエクスタシー25錠と大麻が押収され、逮捕時には全員が薬物で「ハイ」な状態になっており、何人かの男女はセックスをしている最中だったという。

警察に摘発されたときの若者たち
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