最新記事

宇宙ベンチャー

今度こそ宇宙へ―堀江貴文氏が出資する宇宙ベンチャー、ロケット打ち上げ迫る

2018年4月17日(火)15時00分
鳥嶋真也

ロケットを前にたたずむ、インターステラテクノロジズの稲川貴大社長と、ファウンダー・取締役の堀江貴文氏 (C) インターステラテクノロジズ

<日本の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」が4月28日にロケット打ち上げる。昨年7月に1号機が打ち上げられたが宇宙には届かず、リベンジに挑む>

北海道の宇宙開発企業インターステラテクノロジズ(IST)は2018年4月28日に、開発中のロケット「MOMO」2号機の打ち上げ実験を実施する。目指すのは、エンジンなどの技術実証と、高度100kmの宇宙空間への到達。昨年7月には1号機が打ち上げられるも宇宙には届かず、リベンジに挑む。

MOMOロケット

ISTは、2003年に実業家の堀江貴文氏らが設立した宇宙開発企業で、北海道の東南部にある大樹町に拠点を構え、従業員数は20人ほど。それも20〜30代の若手が中心となった、新進気鋭の宇宙ベンチャーである。

MOMOは同社が開発しているロケットで、観測装置や実験装置などを載せ、高度100kmの宇宙空間まで打ち上げられる能力をもつ。小さなロケットだが、宇宙空間の観測や宇宙実験、企業の宣伝などへの活用を見込んでいる。

1号機は2017年7月に打ち上げられるも、機体のトラブルにより、宇宙へは到達できなかった。ただ、エンジンなど一部の技術実証には成功。同社では、1号機でうまくいったところはそのままに、トラブルが起きた箇所は改良して、新たに2号機を製造した。

課題だった資金面も、投資ファンドのレオス・キャピタルワークスがスポンサーにつき、クラウドファンディングも目標金額を達成した。

MOMO 2号機の打ち上げは、4月28日の11時00分〜12時30分に予定されている(トラブルや天候の悪化に備え、翌日などに予備日程も設定)。同社の稲川貴大社長は「1号機のリベンジ戦だ」と意気込む。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中