最新記事

事件

ユーチューブ銃撃事件の犯人の奇妙な素顔 「ビーガン、ボディビルダー、動物の権利活動家」 

2018年4月4日(水)18時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

犯人と特定されたナシーム・ナジャフィ・アグダム www.nasimesabz.com/より

<死亡した犯人のSNSは削除が進んでいるが、HPは閲覧可能。そして早速、ツイッターにはフェイクニュースと人種叩きに出る共和党議員が出現>

米カリフォルニア州サンブルーノにある動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」の本社で3日午後1時頃(現地時間)に発生した銃撃事件で、犯人とみられるサンディエゴ在住のナシーム・ナジャフィ・アグダム(39)の素性が徐々に明らかになってきた。

ニューヨーク・タイムズによると、銃撃を受けた従業員3人が負傷し、男性(36)が重体、女性(32)が重傷、もう1人の女性は傷を負いながらも容態は安定しているという。オフィスには約1100人が勤務している。

人間関係のもつれかと思いきや

事件発生直後、警察はテロとの関連性を否定し、複数のメディアは犯行の動機を人間関係のもつれと見ていた。CBSは犯人の狙いは、元交際相手だったと報じていた。

しかし、アグダムが動画再生で広告収入を得るユーチューバーだったことが分かり、彼女が配信するコンテンツをめぐるYouTubeへの不満が犯行の動機だったと報じられている。

英デイリーメールによると、YouTubeが新たに運用し始めた規約が気に入らなかったらしい。アグダムは動物の権利保護を求める過激な活動家で、YouTubeを通じ自身の動画を公開していた。2017年1月に投稿したビデオで、自分のコンテンツが不当な「差別を受け、フィルタリングされている」と主張。その影響で、5000人以上いた視聴者数が減ったと不満を募らせていたと同紙は報じている。

01.jpg
アグダムが運営していたとみられるYouTubeチャンネル

アグダムのチャンネルは事件後数時間のうちに削除されたが、それ以前に確認できた動画には「ペルシャ系アゼルバイジャン女性のビーガン(完全菜食主義者)・ボディビルダー。動物の健康かつ人道的な生命の権利を主張する活動家」と説明文が添えられていたという。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ミャンマー経済に回復の兆し、来年度3%成長へ 世銀

ワールド

ハマス武装解除よりガザ統治優先すべき、停戦巡りトル

ビジネス

米ロビンフッド、インドネシアに参入 証券会社と仮想

ワールド

イタリア、25年成長率予想を0.5%に下方修正 2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中