最新記事

アフリカ

中国製のコンドームは「我々には小さ過ぎる」──ジンバブエ保健相

2018年3月2日(金)14時55分
クリスティナ・ツァオ

ケニアのナイロビで通行人にコンドームを売る行商人 George Mulala-REUTERS

<ジンバブエでは中国からの輸入コンドームが人気だが、ジンバブエの男に小さすぎる、と言った保健大臣は、見栄を張っていたわけではない>

ある中国のコンドーム・メーカーが、製品サイズの見直しを検討している。アフリカはジンバブエの保健相に、中国製コンドームはジンバブエの男には「小さ過ぎる」と苦情を言われたからだ。

先週、ジンバブエの首都ハラレで開かれたHIV予防イベントで、ジンバブエのDavid Parirenyatwa 保健相は、若者の間では中国製のコンドームが人気だが、我が国の男たちはそれが「小さ過ぎる」とよくぼやいていると、地元メディアに語った。

その上で保健相は、満足のいかない製品に甘んじなくてすむよう、国産のコンドームを生産するよう地元企業に呼び掛けた。

改めて市場調査

その後、 中国メーカーのCEO、Zhao Chuanは、サイズも質感も様々なコンドームを発売する計画だと、サウスチャイナ・モーニングポストに語った。ユーザーのニーズに応えるサイズにするため、ジンバブエで市場調査も行ったという。

Zhaoによれば、コンドームの好みは国によって様々で、中国の男性は薄いのを好み、アメリカの男性は柔らかいのを好むという。

2016年の国連合同エイズ計画(UNAIDS)の統計によれば、ジンバブエはサハラ以南のアフリカでもHIV/エイズ感染率が最も多い国の1つ。人口の約13.5%が感染しているほか、毎年4万人が新たに感染している。その最大の原因は、コンドームを使用しないセックスだ。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック下落、ネットフリッ

ワールド

IMF委、共同声明出せず 中東・ウクライナ巡り見解

ビジネス

NY外為市場=円・スイスフラン上げ幅縮小、イランが

ビジネス

米P&G、通期コア利益見通し上方修正 堅調な需要や
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中