最新記事

核兵器

米国防省、北朝鮮の核攻撃に向け準備 放射線治療薬の開発急ぐ

2018年2月5日(月)08時30分

プルリステムは、被ばくする前に注入すれば、放射能中毒の重症化を予防あるいは症状を緩和することが可能な注射剤を開発している。

「米軍への予算拡大は、新薬の開発を早める可能性がある」と、同社北米部門のカリーヌ・クラインハウス副社長は指摘。

「ロイキン、ニューラスタ、ニューポジェンのどれも、白血球にしか作用せず、赤血球と血小板には効果を及ぼさない。(試験薬)PLX‐18の投与においては、被ばく量の事前把握や一連の血液検査といったことは不要だ。したがって、多くの被害者が出ているような状況に適している」と、自社の試験薬についてクラインハウス氏は語った。

米航空宇宙局(NASA)も昨年8月、米厚生省傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)と提携し、宇宙放射線が宇宙飛行士に与える影響に対処すべく新薬の開発を行っている。

NASAの放射線学専門家、ホングル・ウー博士はロイターに対し、被ばくする前に摂取できる薬に関心があることは間違いないと語った。

被ばく後に服用する治療薬「ヘママックス」を開発中であるニューメディシンズのレナ・バジーレ最高経営責任者(CEO)は、被ばくする前に服用する治療薬は、軍職員や救急隊などの初期対応者に限られるため、成長する機会が損なわれるとの見方を示した。

「事前に服用する薬は民間人に与えることができない」とバジーレ氏は言う。

プルリステムは、自社治療薬をがん患者の治療にも拡大する計画だと、共同CEOのYaky Yanay氏は明らかにした。10億ドルを売り上げる可能性があると同氏はみている。

「さらにずっと大きな抗がん剤市場に注目している」とYanay氏は語った。

(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

Divya Grover

[31日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米軍が対イラン作戦への水上ドローン実戦配備認める、

ビジネス

再送-インタビュー:日銀は6月までに利上げか、様子

ビジネス

再送-〔マクロスコープ〕花見予算1割減、高まる「生

ワールド

NATO、ウクライナ支援の米兵器「全て引き渡し」 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 3
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRANG』に託した想い、全14曲を【徹底分析】
  • 4
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「…
  • 5
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 6
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    トランプが誤算? イラン攻撃延期の舞台裏、湾岸諸国…
  • 9
    「予想よりも酷い...」ドラマ版『ハリー・ポッター』…
  • 10
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 3
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 6
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 9
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 10
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中