不祥事でも揺るがぬIOCの五輪ビジネス 開催地もスポンサーもアジアがけん引
もろ刃の剣
しかし、五輪とアジアとの関係の深まりは、特に米国市場でIOCの立場を複雑なものにしている。
米国では2002年のソルトレークシティー冬季大会以来、五輪が開催されていない。2014─32年の米国での放映権料のために親会社が120億ドル以上出したNBCは、自国開催を次のロサンゼルス夏季大会が開催される2028年まで待たされることになる。
米国オリンピック委員会は、3連続アジアで開催される五輪の第一弾である平昌大会を前に、国内スポンサー数社を失っている。
現段階では、IOCは財務的に良好な状態にあり、その状態を維持するためにアジアへの依存を深めつつある。IOCは、収入の9割を世界のスポーツ振興に充てているとしている。
「(IOCを)取り巻く政治状況にかかわらず、五輪はまだわれわれにとって非常に価値のあるものだ」と、最高位スポンサーの1つビザの韓国マネジャー、イアン・ジェイミソン氏は話した。
(翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)
[平昌(韓国) 19日 ロイター]

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