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仮想通貨ブームに乗じた、投資詐欺にご用心

2018年1月27日(土)17時40分
アーロン・マク

顧客から顧問料を取って仮想通貨の相場予測をする怪しげな企業もある。CFTCに提訴された事業者の1社もそうした手口で顧客からカネをだまし取ったとされる。バズフィードは、「自称ビットコイン専門家」がいいかげんな情報を提供して、荒稼ぎした例も挙げている。

ビットコインやイーサリアムの手ごわいライバルになるという触れ込みで独自の仮想通貨(トークン)を販売して資金を調達し、結果的に(あるいは意図的に)出資者に大損をさせるケースも後を絶たない。

見かねた米証券取引委員会(SEC)は詐欺的なICO(仮想通貨を活用した資金調達)の取り締まりに乗り出し、昨年12月には仮想通貨プレックスコインのICOを差し止めた。この通貨は1カ月で1354%値上がりするとうたわれていた。

327件超のICOを対象にした金融コンサルティング会社アーンスト・アンド・ヤングの調査によると、ICOで調達された資金の10%以上がハッカーに盗まれているという。しかも新規の仮想通貨はコードの間違いが多く、全般的に設計がずさんだった。

ビットコインは大きく値を下げても依然としてアマチュア投資家に根強い人気があるが、素人を狙った悪質な詐欺にはくれぐれも注意が必要だ。

<本誌2018年2月6日『世界を読み解くベストセラー40』特集号[最新号]掲載>

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