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ミサイル防衛

アメリカも北朝鮮のミサイルすべては迎撃できない

2017年12月5日(火)16時00分
クリスティーナ・マザー

例えば、デコイが使われれば、センサーがだまされて、弾頭が見極めにくくなるかもしれない。また、北朝鮮のミサイルに冷却カバーが使われていると、弾頭の見かけの温度が下がってしまい、迎撃ミサイルが探知できなくなるおそれもある。迎撃ミサイルは、ミサイルからの熱を使って弾頭を察知するためだ。

トランプと金正恩が好戦的なやりとりを交わしていることで、両国が今にも戦争を始めるのではないかと多くの専門家は懸念している。それに加え、アメリカのミサイル防衛システムが頼りにならないかもしれないとなると、多くのアメリカ人は不安になるだろう。

しかし一方で、北朝鮮指導部が実際にミサイル攻撃を仕かけるとは考えにくいと主張する専門家もいる。攻撃すれば戦争は避けられず、やがては北朝鮮政権の崩壊を招くからだ。

アメリカ中央情報局(CIA)に新設されたコリア・ミッションセンターのヨン・スク・リーは、10月にワシントンで開かれたイベントの席上で、金正恩は「非常に合理的な人間」であり、アメリカと戦争をしたいとは思っていないと述べた。金正恩は「長期にわたって国を支配し、自分のベッドで安らかに死ぬ」ことを願っているはずだ、と。

(翻訳:ガリレオ)

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