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全固体電池の「点火」に挑む日特、EV時代生き残り図る部品各社

2017年12月29日(金)09時53分

EV化の進展で対応を急いでいる部品メーカーは日特だけではない。変速機などを扱うアイシン精機<7259.T>は20年までにEV向け駆動ユニットの実用化などを目指している。同社はEV化による不要部品の売上高依存度が5割を超えている。

トヨタとマツダ<7261.T>と共同でEVの基盤技術開発会社を設立したデンソー<6902.T>は、売上高の約38%をEV化で不要になる部品が占めているが、「明確にEVへの対応もできており、新規部品でオフセットできる」と岩井氏はみている。

エンジン車への規制強化を進める中国や米国、インドなど世界市場で生き残るため、完成車メーカーは相次ぎEV強化を打ち出している。EVに慎重だったトヨタもようやく大きく舵を切り、18日には現在ゼロのEVを20年代前半に10車種以上へ増やし、25年ごろまでにガソリン車のみの車種をゼロにする方針を表明した。

EVの普及スピードに対する専門家の見方は分かれるが、EV時代の本格的な到来に備え、部品メーカー各社も抜本的な対応策が求められている。

(白木真紀、田実直美  編集:北松克朗)

[名古屋 28日 ロイター]


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