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イラク

住民投票で独立が遠のいたクルドの根深過ぎる問題

2017年11月11日(土)12時00分
デニース・ナタリ

亀裂が明らかになったのが、イラクによるキルクーク掌握だ。PUKの指導者の一部が、KDPの了承もPUK内部の支持も得ないままにイラク政府と交渉し、キルクークを引き渡した。今や多くの派閥が、「裏切り者」と互いを非難し合うありさまだ。

自治政府は政治改革の必要性にも迫られている。長年政治、経済を牛耳ってきたKDPとPUKの2大政党にクルド人の不満は高まり、多くの人々が指導部にだまされたと感じている。

だが自治政府は、住民投票の大混乱から間違った教訓を引き出したらしい。バルザニら指導層は自らの戦略の誤りを認めるどころか、責任逃れに終始している。今後も被害者面をし、イランなどの外部の脅威をあおる一方で、自治政府内部の問題からは目をそらし続けるだろう。

それでも、クルド人自治区の基本的な姿は変わらない。経済的にイラク政府やトルコ、イランに依存し、政治的には内部分裂が続く。そんな状況で自治政府は、これまで長年続けてきたように、イラク政府と地道に交渉していくしか道はない。

ただし、破滅的な住民投票が実施された今となっては、これまでと決定的に違うことがある。クルド自治政府が、弱い立場で交渉するしかなくなったことだ。

From Foreign Policy Magazine

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[2017年11月14日号掲載]

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