最新記事

テクノロジー

iPhone Xでは夫婦の会話もできやしない!? 子供が顔認証ロックを解除

2017年11月15日(水)19時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

Attaullah Malik-YouTube

<iPhone Xのセキュリティは大丈夫なのか? 10歳の男の子が両親どちらの顔認証も突破>

あなたにそっくりな子供がいるのなら、「iPhone X(テン)」の顔認証システム「Face ID」には用心したほうがいいかもしれない。

【参考記事】iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

アメリカから届いたのは、今年9月に発表されたばかりのアップルの最新機種iPhone Xに搭載されたFace IDの脆弱性を指摘する動画だ。ニューヨーク在住のサナ・シェルワニの息子アマール(10)は、Face ID破りに挑戦し、ロック解除に成功した。

WIRED誌によると、ロック解除は偶然ではない。11月上旬、アマールは最初にチャレンジしたときから成功したという。さらに、父親アタウラー・マリクのiPhone XでもFace IDを突破した。

この事態に両親はショックを受けている。「私たち夫婦はしょっちゅうテキストメッセージでやり取りしている。なかには息子に見られたくない夫婦の会話もあるからね」と、マリクは話す。

一家はこの他にも、Face IDにいろいろと試してみた。顔は変えられないので、外部要因を変えてみた。異なる暗さや色の照明を使って撮影した顔写真を登録して試してみたところ、はじめの2回は解除できなかった。しかし3度目のチャレンジでアマールはロックを解除できた。

【参考記事】iPhoneのイヤホンジャックは作れる!元エンジニアの力技で新モデルの不安も解消?

現時点で唯一のアドバイスは...

情報サイト「The Verge」によると、アップルは以前から、13歳以下の子供の未発達な顔と一卵性双生児でFace IDが誤作動する可能性を認めている。

その一方で、「iPhone 5s」以降の機種(iPhone Xを除く)に搭載されている指紋認証システム「Touch ID」よりもFace IDのほうが安全性に優れていると主張している。しかしこの動画により、安全だとする主張は崩れてしまった。幼い子供は親の携帯電話にアクセスできる可能性があるということだ。

iPhone Xにはこれ以外にも「バグ」を指摘する声があるが、問題がどの程度広まっているかは明らかでない。マリクはとりあえず「家族全員とFace IDを試して、誰がアクセスできるか確認するべき」と言う。今のところ出来るアドバイスはこのくらいだろう。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏と米特使の会談、2日目終了 和平交渉

ビジネス

中国万科、償還延期拒否で18日に再び債権者会合 猶

ワールド

タイ、2月8日に総選挙 選管が発表

ワールド

フィリピン、中国に抗議へ 南シナ海で漁師負傷
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 6
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 7
    世界の武器ビジネスが過去最高に、日本は増・中国減─…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    ステフィン・カリー、嘘みたいなロングシュート成功…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 7
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中