最新記事

テロ

満員のロンドン地下鉄爆発で22人負傷 ISISに感化受けた素人の犯行?

2017年9月16日(土)08時24分

9月15日、複数の目撃者によると、英ロンドンの地下鉄車両内で爆発があり、複数が負傷した。警察はテロ事件として捜査している。写真は現場となったロンドン西部のパーソンズ・グリーン駅(2017年 ロイター/Luke MacGregor)

通勤客らで込み合う英ロンドンの地下鉄車内で15日、手製爆弾が爆発し、22人がけがを負った。

警察はテロ事件として捜査、容疑者の行方を追っている。ただスカイニュースは、治安当局が容疑者1人を特定したと、関係筋の話を引用する形で伝えた。防犯カメラの画像が特定につながったという。

事件は0720GMT(日本時間午後4時20分)ごろ、ロンドン西部パーソンズ・グリーン駅を出発しようとした際に発生した。乗り合わせた目撃者によれば、乗客は連続爆発や銃撃を恐れて脱出し、地面に転落したり、人の下敷きになったりするなどした。

現場で撮影された複数の写真には、燃える白いバケツと銅線とみられるものなどが写っていた。

テロ対策当局の責任者は記者団に「にわか仕立ての装置が爆発した」との見方を示した。

米法執行機関の当局者や米情報関係筋は、過激派組織「イスラム国(IS)」が鉄道などの公共交通機関を襲うよう呼び掛けた、最近の動画メッセージを受けた犯行の可能性を指摘する。

当局者の1人は爆発装置について「さほどプロらしい仕上がりにはみえない」と指摘。容疑者は十分な訓練を受けた者でなく、ISのプロパガンダに感化された者が実行したことが、設計からうかがえるとの見方を示した。

トランプ米大統領はツイッター投稿で「敗者のテロリストがロンドンで新たな攻撃を仕掛けた」「これらは病んで、発狂した人々」との認識を示した。

[ロンドン 15日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

豪サントス、アブダビ国営石油主導連合が買収提案 1

ワールド

韓国、第2次補正予算案を19日に閣議上程へ 景気支

ワールド

米の日鉄投資計画承認、日米の経済関係強化につながる

ワールド

米空母、南シナ海から西進 中東情勢緊迫化
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中