最新記事

トランプ就任式

警官に抑え込まれた反トランプ派、200人以上逮捕

2017年1月21日(土)19時27分
エミリー・カデイ

 事前の宣告通り、ある抗議団体は就任パレードの経路にあたる沿道や、イベントが開催される国立公園「ナショナル・モール」の周辺で、手荷物検査のために設けられた検問所を閉鎖しようとした。周囲8キロメートル四方にはフェンスやバリケードが設置されたが、いくつかの出入り口は除外されていた。抗議者たちはその隙間を狙い、4年に1度の大イベントに集まるお祭り騒ぎの観衆の出入りを阻止しようとした。最も激しい衝突があったのは、パレードの沿道にあたる14番街とペンシルベニア・アベニューが交錯する検問所だ。環境保護を訴える数百人の抗議者が腕を組んで人の鎖を作り、観衆たちの通過を拒んだ。

 全身をピンクでまとったフェミニストの抗議団体も、パレードの経路上にあたる10番街とEストリートで同様の妨害活動を行った。ただしこちらは検問所の代わりに歩道を封鎖し、人々の往来を妨げる作戦。「私たちの力で就任式の進行をマヒさせることができた」と、メガホンを持った女性は高揚して言った。だが実際は違った。観衆は順次入口の通過が可能な状態で、他の検問所ではまったく妨害を受けずに列に並べたのだから。

オバマと比べて聴衆半減

 トランプの就任式が進行するにつれて、人々はパレードの経路の方向へ流れていった。大勢の人がトランプグッズを身にまとっていたが、なかにはトランプに抗議する看板を掲げ、民主党の候補指名を最後まで戦ったバーニー・サンダースやヒラリー・クリントンのTシャツをこれ見よがしに着て歩く人々もいた。治安当局の見通しでは、トランプの就任式とパレードを見にワシントンを訪れる人は80万~90万人。黒人初の大統領となったバラク・オバマの2009年の就任式に詰めかけた、史上最多の180万人から半減だ。その当時に比べると、市内一帯は明らかに空いている。就任式当日の朝を迎えても、中心部へ向かう地下鉄のホームや車内は異様なほどがらがらだった。

【参考記事】【写真特集】トランプ就任、「ポピュリスト大統領」の誕生

 21日には参加者25万人と見込まれるデモの他、世界中で100以上のデモが計画されている。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政府の代表団乗せた飛行機、パキスタンに到着 イラ

ビジネス

経産省、ラピダスへの6315億円の追加支援決定 総

ワールド

宇宙船オリオン、4人乗せ地球に無事帰還 月の裏側を

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 7
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中