最新記事

ロボット

警備ロボは人を守ってくれる? 突き飛ばし事故から懸念される安全性

2016年9月30日(金)06時00分
ケイト・ローレンス ReadWrite[日本版]編集部


readwrite20160929193926.jpg

非常時に動じないロボットは頼りになる?


緊急時にロボットを使うべき?

 安全に関わる場面でのロボットの活用については、幅広く利用が始まる前に考慮されなければならない点がある。

 Georgia Tech Researchが今年始めにおこなった調査では、人はロボットを緊急時に頼りにしすぎるということがわかった。建物火災の避難訓練において、ロボットの指示は信頼性に欠けるということを事前に知らせたうえで、訓練中に「ロボットが故障した」と告げられた参加者が複数名いたにもかかわらず、訓練に参加した人々はその「緊急誘導ロボット」の指示に従った。

 エンジニアのポール・ロビネット氏は次のように言う。

「ロボットの指示が頼りにならないと告げられれば、非常訓練において人々がロボットに従うことはないだろうと思っていた。しかし、これまでの出来不出来にかかわらず、参加者全員がその指示に従ったのだ。思ってもみないことだった」

 ロビネット氏らの研究者たちは、対象となったこの訓練で、ロボットは非常事態のプレッシャーにさらされる状況下において信用されやすくなる「権威の象徴」になったのだろうと推測する。

 また、ダラスで警官5名を殺害、他7名の被害者を出したミカ・ジョンソン氏を最終的に殺害するためにロボットを使って爆弾を爆発させるというシナリオが出たのはここ最近のことだ。ロボットが将来の緊急時に投入されることも十分にあり得る話である。

 だが、ロボットによって雇用が失われると考えるのは正しくない。現場のロボットを管理し、データを解析するスキルのあるエンジニアや開発者、運用者という雇用は短期的には生まれる。将来、あらゆるものをコントロールするのはロボットではなく、ロボットのアシスタントを得た我々「人間」だ。

  

footerlogo.png
ReadWrite[日本版]編集部

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、自身のSNSに投稿された人種差別

ビジネス

アングル:インド「高級水」市場が急成長、富裕層にブ

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、リスク資産反発受け 円は衆

ワールド

トランプ氏、インドへの25%追加関税撤廃 ロ産石油
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南山」、そして「ヘル・コリア」ツアーへ
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 7
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 8
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 9
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 10
    「こんなのアリ?」飛行機のファーストクラスで「巨…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 10
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中