最新記事

米大統領選

トランプ旋風を生んだ低俗リアリティ番組「アプレンティス」

2016年4月5日(火)21時30分
リック・パールスタイン(ワシントン・スペクテーター紙記者)

 ドナルド・トランプのリアリティ番組「アプレンティス(弟子)」は、2004年から続いてきた人気番組。実業家としての成功を夢見る若者たちから応募者を募り、審査で選ばれた16人がトランプの会社で様々な課題に挑み、最後に残った1人をトランプが採用する、というもの。2004年1月8日の初回放送は、トランプらしい馬鹿げたものだった。



ニューヨーク。私の街。グローバル経済の歯車が回り続ける街。ビジネス世界を駆り立てる比類なき力と目的を持った、コンクリートのメトロポリス。マンハッタンはタフな街だ。マンハッタンは弱肉強食の世界だ。

注意していなければ、かみ砕かれて吐き出されてしまう(カメラがベンチで寝ているホームレスを映し出す。ビジネス的に敗れた男なのだろう)。だが、懸命に働けば大成功を収めることができる。桁外れの成功だ(ここでトランプの豪邸が映る)

私の名はドナルド・トランプ。ニューヨークで一番の不動産開発業者だ。だが、常に順風満帆だったわけではない。13年前は深刻な状況に陥っていた。多額の負債を抱えていたのだ。しかし私はその苦境と戦い、勝った。大実業家の地位を得た。

私はビジネスが何たるかをマスターし、「トランプ」という名を最高級ブランドに仕立て上げた。そして今、ビジネスの名人として、その極意を誰かに伝えたいと思う。私は探しているのだ。アプレンティス(弟子)を。


 個人的には見るに堪えない番組だ。私は共和党大会を3度取材した。だがアプレンティスを見るほうがはるかに辛い仕事だった。番組を見れば分かってもらえると思うが、政治に関心をもつ人たちが見るような番組ではない。

 それが、見落とされがちな理由だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

NATO、ミサイル防衛態勢を強化 トルコの迎撃受け

ビジネス

バークシャー、自社株買い再開 アベル新CEOも個人

ワールド

米国のイラン無人機対策を支援へ、ゼレンスキー氏が表

ワールド

イランがディール求めて接触、原油高軽減へ近く追加措
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    「え、履いてない?」モルディブ行きの飛行機で撮影された、パイロットの「まさかの姿」にSNS爆笑
  • 3
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリングが新作『ピリオン』で見せた「別人級」の変身
  • 4
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 5
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 6
    対イラン攻撃に巻き込まれ、湾岸諸国が存立危機
  • 7
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「旅客数が多い空港」ランキン…
  • 9
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 10
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中