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英戦闘機が日本の空自と共同訓練へ、英国のアジア関与強化狙う

緊急発進の対処能力などを英軍から習得するなど、日英の軍事交流を深める予定

2016年1月9日(土)18時12分

1月9日、中谷防衛相は、来日中のファロン英国防相(写真)と会談し、今年中に英空軍の高性能戦闘機ユーロファイター・タイフーンが参加する共同訓練を日本で実施することを確認した、防衛省で撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

 中谷元防衛相は9日、来日中のファロン英国防相と会談し、今年中に英空軍の高性能戦闘機ユーロファイター・タイフーンが参加する共同訓練を日本で実施することを確認した。中国の海洋進出や北朝鮮の核開発などでアジアの緊張が高まる中、日本はこの地域に対する英国の関与を強めたい考え。

 中谷防衛相は会談後、記者団に対し、「(日英の)部隊間の交流のみならず、英国のアジア太平洋地域におけるプレゼンスの強化という観点からも有益になる」と語った。その上で、「スクランブル(緊急発進)の対処は英国がすぐれた知見や能力がある。わが国としては参考になる」と述べた。

 両国は今後、水陸両用作戦や手製の簡易爆弾への対処など、共同の軍事訓練を増やす方針。自衛隊と英軍が英国と日本を相互に訪問しやすくなるよう、事前に法的地位を定めるなどの方策を議論していく。

 このほか両大臣は、昨年10月に発足した日本の防衛装備庁と、英国の貿易投資総省・国防安全保障機構との間で、職員の交流を進めることで合意した。

[東京 9日 ロイター]

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