最新記事

インターネット

猛反発を招いたハンガリーのネット税計画

ただでさえEUの平均に遅れを取っているネット利用に課税する愚策

2014年11月11日(火)15時47分
クキル・ボラ

「言論弾圧」同然 携帯電話を掲げ、ネット税導入に反対する市民 Laszlo Balogh-Reuters

 ハンガリーで先週、約2万人もの群衆が首都ブダペストに集結。国内で導入予定だった「インターネット利用税」に反発してデモを繰り広げ、オルバン首相の退陣も要求した。今回のデモは、オルバンが10年に政権を握って以来最大規模。若い世代が怒りを爆発させた。

 オルバンはこれまで財政赤字削減のために銀行、エネルギー企業、通信企業などに対し特別税を導入してきたが、場当たり的な課税が経済を危うくしかねないと懸念されてきた。

 ネット税導入計画では、個人に月2.89ドル、法人に月20.64ドルを課税する予定だったが、大規模なデモに見舞われ、税導入は見送ることに。

 政府はネット税で通信会社から莫大な税収が上がると主張したが、「情報を得る権利を侵す」という批判が強かった。かねてからオルバンは強権的と批判されてきただけに、国民の自由を制限するとみられたのだろう。

 しかも、「欧州経済がなんとか不況に陥らずにいるのはネット事業のおかげだ」と、欧州委員会の広報担当者は言う。その点、ハンガリーのネット環境はどこを取ってもEUの平均以下。「課税など愚の骨頂だ」

[2014年11月11日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラ、対イスラエル攻撃停止 停戦に関し公式見解

ワールド

北朝鮮が弾道ミサイル発射、2日連続 韓国の緊張緩和

ビジネス

インド中銀が金利据え置き、紛争で見通し不透明 イン

ワールド

平和維持要員死亡、イスラエルとヒズボラに責任 国連
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命防衛隊と消耗戦に
  • 4
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「王はいらない」800万人デモ トランプ政権への怒り…
  • 7
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 8
    【後編】BTS再始動、3年9カ月の沈黙を経て──変わる音…
  • 9
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 10
    5日間の寝たきりで髪が...ICUに入院した女性を襲っ…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 10
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中