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「3年ぶりに海外でお給仕できる」メイド姿の実力派ハードロックにギャップ萌え

2022年08月31日(水)13時11分
大橋 希(本誌記者)
BAND-MAID

(左から)MISA、AKANE、小鳩、SAIKI、KANAMI。それぞれが個性的で、確かなスキルを持つ ©PONY CANYON

<ファンは「お嬢様」と「ご主人様」。ファーストシングルのカップリング曲「Thrill(スリル)」で自分たちの感覚と海外ファンの反響がぴったり調和し、世界で人気に火がついた。いざ世界征服へ>

夢は世界征服――BAND-MAIDは2013年の結成時からそう言い続けてきた。「目標は大きいほうがいいからですっぽ。でも正直、今みたいに海外のご主人様、お嬢様がいっぱいいて......というところまでは考えていなかったですっぽね」と、小鳩ミク(ボーカル、ギター)は言う。20220906issue_cover200.jpg

小鳩、SAIKI(ボーカル)、KANAMI(ギター)、AKANE(ドラム)、MISA(ベース)からなるBAND-MAIDは、メイド服をまとい本格的なハードロックを奏でる、いま海外で最も注目のガールズバンド。スタイルは独特で、ファンを「ご主人様」「お嬢様」、ライブを「お給仕」と呼び、小鳩は語尾に「っぽ」を付けて話す。

力強く伸びやかなボーカルも、確かなスキルのドラムもギターもベースもとにかくかっこいい。初期には提供曲を演奏していたが、今は自分たちで曲作りも行う実力派だ。

人気に火が付いたのは日本より海外が先だった。きっかけは15年4月に邦ロック専門のウェブラジオ局がフェイスブックで、ファーストシングルのカップリング曲「Thrill(スリル)」のミュージックビデオを紹介したこと。

再生回数が一気に上がり、海外からたくさんのコメントが付いて話題になった。かわいらしい外見と音楽性の「ギャップ萌もえ」が、人々の心をつかんだ一番の理由だろう。

「ツイッターで海外のフォロワーが急に増えたので、アカウントが乗っ取られた?とメンバーは思っていましたっぽ。その理由が『Thrill』だと知ったときは驚きしかなかったですっぽ」と、小鳩は笑う。

「Thrill」は、彼女たちの音楽性にとっても転機となった。「この曲に出合うまでは結構つらかった」と、SAIKIは言う。

「最初の頃はポップロックとか、取りあえずいろいろやってみようという感じで方向性が定まらなかった。でもハードロックの『Thrill』で初めて、『これだね』とみんなが感じることができた」

自分たちの感覚と、海外ファンの反響がぴったり重なったことが自信にもつながった。

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